つねぴーblog@内科専門医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

移転しました。

〜と〜の違い

有鈎鉗子と無鈎鉗子の違い

有鈎鉗子と無鈎鉗子の違い 鉗子とは外科手術において生体組織を保持するために用いられる道具であるが、先端に尖ったかみ合わせのあるものを「有鈎鉗子」、先端にかみ合わせのないものを「無鈎鉗子」という(写真参照)。 ・有鈎鉗子 基本的には皮膚や筋膜を…

吸収糸と非吸収糸の違い(縫合糸)

外科手術に用いられる縫合糸は吸収糸と非吸収糸に分けられる。 吸収糸は縫合後しばらくは張力を保持して組織を生着させる役割を果たすが、一定時間後に加水分解されて組織に吸収される。適応としては皮下組織や消化管、筋膜、胆道系、尿路系などである。 吸…

筋性防御と筋硬直、板状硬の違い

■筋性防御と筋硬直、板状硬の違い 筋性防御とは腹部の触診の際に患者が自分で痛みを自覚しているために自分の意思で腹筋に力を入れて痛みを和らげようとする徴候のこと。 筋硬直とは腹壁の腹膜に激しい炎症が及ぶと、同部位の筋肉が患者の意思とは関係なく反…

モノフィラメント(単糸)とブレイド(編糸)の違い

モノフィラメント 名前の通りmono(単)+filament(線)=単糸とも言う。 一本の線からなる糸であり表面が平らで細菌がつきにくい(感染が起こりにくい)。また表面がなめらかなために縫合の際に組織を傷つけにくい。ただし弾力が大きいために結びにくく、ほ…

尿定性検査(白血球、亜硝酸塩陽性)の意義の違い

尿定性における白血球{WBC)陽性と亜硝酸塩陽性の意味 尿定性検査 ・白血球陽性→白血球のエラスターゼ酵素への反応をみるもの。尿中に白血球が存在する、つまり膿尿であることを示唆するが必ずしも尿路感染症であることを意味しない。 例えば虫垂炎、膵炎、…

失神、意識消失、意識障害の違い

似ている言葉の整理:意識消失、意識障害、失神の違い ◯意識消失と意識障害の違い 意識障害とは何らかの原因で意識レベルが低下している状態。呼びかけても応じない、開眼は出来るがぼーっとしている、時間場所がわからない(見当識障害)など。 (評価方法…

蜂窩織炎と壊死性軟部組織感染症の鑑別(LRINECスコア)

蜂窩織炎と壊死性軟部組織感染症の違い 蜂窩織炎 全身状態良好(元気) 症状が日単位で進行 水疱や血疱はなし 見かけどおりの痛がり方 発赤部位のみで圧痛を認める 壊死性軟部組織感染症 全身状態不良(しんどそう) 症状が時間単位で進行 水疱や血疱あり 見…

単純性と複雑性尿路感染症の違い(なぜ分類?)

単純性と複雑性尿路感染症の違い 膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎など尿路に関係する部位で起きる炎症を尿路感染症と呼ぶ 。その中でも膀胱炎と腎盂腎炎に関しては単純性尿路感染と複雑性尿路感染に分類される(起炎菌や再発頻度が変わってくるため)。 ・単純性…

濃度依存性と時間依存性抗菌薬の違い

濃度依存性と時間依存性抗菌薬の違い 抗菌薬はその薬物動態や作用機序に伴い2種類に分類される。 画像参照:http://www.matsuyama.jrc.or.jp/rinsyo/news/wp-content/uploads/2013/05/3325a490f4184c74aded2ea136c295f6.pdf ・濃度依存性抗菌薬(アミノグリ…

MIC(最小阻止濃度)とMBC(最小殺菌濃度)の違い

MIC(最小発育阻止濃度)とMBC(最小殺菌濃度)の違いとその意義 ・MICは細菌が増殖するのを防ぐのに必要な抗菌薬の最小濃度。増殖は防げるが、殺せるわけではないので薬剤のない状況になったら再び増殖する。MICが小さいほど、その薬剤が細菌を抑える力が大…

吐血と喀血、血痰の違い

吐血と喀血は似ている言葉であるが、医学的な定義は異なる。 端的に言うと… 吐血=消化器系からの出血 喀血=気道からの出血 である。 喀血は気管支や肺などの気道からの出血であるが、原因としては気管支動脈と肺動脈のシャントの破綻などが多い。肺への血…

悪寒、悪寒戦慄、寒気の違い

悪寒には医学的にグレードが分けられていて、程度の強い順に 悪寒戦慄>悪寒>寒気 と言われている。 【医学用語としての違い】 悪寒戦慄(shaking chill): 歯がガチガチ鳴るぐらいの震え(止めようと思っても止まらない) 悪寒(chill): 毛布を何枚か被りた…

CK-MBとトロポニンの違い

CK-MBもトロポニンTも心筋の障害マーカー。それぞれの違いをまとめ CK-MB: 心筋に豊富に存在するが、多臓器にもある。 特異度が低いため(88%)、何度か検査が必要 心筋の障害後、4〜8時間で上昇 12〜18時間でピーク。 発症後24時間で感度は55%にまで…

風邪、気管支炎、肺炎の違い

風邪、気管支炎、肺炎の違い 【風邪と気管支炎の違い】 風邪=ウィルスや細菌が上気道や鼻の粘膜に侵入し、咳や鼻水を呈する 気管支炎=ウィルスや細菌が気管支の粘膜に侵入し、痰を絡んだ咳が出る 気管支炎とは所謂風邪による炎症が気管から気管支にまで波…

単結節縫合、真皮縫合、垂直マットレス縫合の違い

単結節縫合、真皮縫合、マットレス縫合の違い ・単結節縫合とは(interrupted suture) 最も標準的な縫合。内反しやすいので縫合後のチェックは必要。 画像参照:http://flylib.com/books/en/2.569.1.25/1/ ・真皮縫合(皮下縫合) 画像参照:http://www.sli…

AOプレート、ロッキングプレート、キュンチャー髄内釘の違い

骨折の観血的固定におけるプレート、キュンチャー髄内釘、ねじの違い ・AOプレート ねじとプレートを用いて折れた骨をつなげる方法(下のイラスト参照)。骨膜を剥いでその上からプレートをあて、スクリューで締めることでプレートと骨とを圧迫し固定できる…

Kernig徴候とBrudzinski徴候の違い

Kernig徴候とBrudzinski徴候の違い。混乱しやすい徴候なので整理。 Kernig徴候とは髄膜刺激徴候に対するスクリーニング検査。 検査の手順: 1,患者の片側の股関節、膝関節を共に90度に屈曲してもらう(下図参照) 2、股関節を90度に屈曲させたまま、…

オグサワとは何か(オーグメンチン+サワシリン)

オグサワとは何か(オーグメンチン+サワシリン) オグサワとはオーグメンチンとサワシリンの併用の俗称。オーグメンチンとサワシリンはそれぞれアミノペニシリンの一種であり、商品名。 アミノペニシリンは従来のペニシリンと異なり、グラム陰性桿菌の腸内…

CRPと赤沈の違い

CRPと赤沈の違い CRPと赤沈は共に炎症と共に亢進する検査所見である。 CRPとはC-reactive proteinの略であり、急性相反応物質である。炎症性疾患や体内組織の崩壊がある場合に血中で増加し、炎症マーカーとして用いられる。一方、赤沈とは赤血球が試薬内を沈…

グル音の”亢進”、”正常”、”減弱”の違い

腹部の腸蠕動音(グル音)の聴診においてその音の頻度によって原因の鑑別をすることが可能である。 グル音の頻度の判定は以下のように行う。 ・1分間で5回以上グル音が聞こえる→「正常」 ・1分間で常に聞こえ続ける→「グル音亢進」 (by腸炎、過敏性腸症…

速効型、超速効型、中間型、持効型インスリンの違い

速効型、超速効型、中間型、持効型インスリンの違い ・速効型、超速効型インスリン・・・インスリン追加分泌を補充 ・中間型、持効型インスリン・・・インスリン基礎分泌を補充 イラスト参照*1 ◯速効型インスリン製剤(ヒューマリン、ノボリン) インスリン…

インスリン基礎分泌と追加分泌の違い

インスリン基礎分泌と追加分泌の違い インスリンは膵臓のβ細胞から分泌されるホルモンであり、筋肉、肝臓、脂肪細胞などに働きかけて、血中の糖を取り込ませて血糖値を低下させる働きがある。インスリンの分泌は基礎分泌という常に少しずつ出てるインスリン…

NSAIDSとアセトアミノフェンの違い

箇条書きでまとめ ■NSAIDS(非ステロイド性抗炎症薬) (アスピリン、インドメタシン→市販で言うロキソニン、バファリンなど) ・適応は中等度~強度の急性の疼痛 ・NSAIDSはシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害することにより、抗炎症、抗血小板、解熱鎮痛薬…

胃瘻と中心静脈栄養の違いと適応

胃瘻と中心静脈栄養の違いと適応 胃ろうと中心静脈栄養は嚥下障害などで経口的に食べ物を摂れない人の栄養管理のために行われる処置である。 ・胃瘻は内視鏡を用いて胃と皮膚の間に瘻孔を作り、外部からカテーテルによって栄養を入れる方法である。 ・中心静…

胃管とイレウス管の違い

【経鼻胃管】 経鼻胃管(NGtube)とは鼻から長いチューブを入れて胃とつなげる処置の際に用いる管を言う。治療だけでなく診断目的にも用いられる。 http://kango.pw/archives/1268 (適応) 胃内容物の吸引:上部消化管出血 胃洗浄:薬物中毒など 胃の減圧:…

咽頭炎と扁桃炎の違い(画像比較)

【正常の扁桃写真】(wikipedia) 【咽頭炎】 咽頭とは口腔と食道の間の部分のことをいう。 咽頭炎とは咽頭にてウィルスや細菌などによって炎症の起こる状態を言う。扁桃も咽頭に含まれるが扁桃での炎症が強ければ咽頭炎とは分けて扁桃炎と呼ばれる。ウィルス…

腫瘤影、結節影、粒状影の定義とその原因

腫瘤影、結節影、粒状影の違い レントゲンやCTにおいての陰影はその大きさによって名称が異なり、おおよそ次のように定義されている。 腫瘤影:3cm以上 結節影:5mm~3cm 粒状影:5mm以下 【粒状影について】 粒状影は細気管支やリンパ管といった管状の部分…

1号液(開始液)と3号液(維持液)の違い

1号液(開始液)と3号液(維持液)の違い ●1号液と3号液は生理食塩水とブドウ糖液を混ぜたもの まず大きく分けて生理食塩水と5%ブドウ糖液の2つがある。 生理食塩水はNaが154mEq/L含まれており輸液製剤の中ではNaが最も多い。Naは浸透圧で水を引き寄…

FDPとDダイマーの違い

血液凝固反応が起こると最終的にフィブリノーゲンがフィブリンになって安定化する。 画像引用*1 フィブリンは損傷血管を覆うことで保護するが、永久に持続するわけではなく、プラスミンを始めとした線溶系によって溶かされる。FDPとはフィブリノーゲンやフィ…

アルブミンとトランスサイレチンの違い

アルブミンとトランスサイレチン(プレアルブミン)の違い 栄養状態の指標としてタンパク質であるアルブミンやトランスサイレチンが臨床現場ではしばしば用いられる(トランスサイレチンは別名プレアルブミン)。 アルブミンは半減期が20日間と長いタンパ…