アルブミンとトランスサイレチン(プレアルブミン)の違い
栄養状態の指標としてタンパク質であるアルブミンやトランスサイレチンが臨床現場ではしばしば用いられる(トランスサイレチンは別名プレアルブミン)。
アルブミンは半減期が20日間と長いタンパク質であり、比較的長い期間の栄養状態の指標として用いられる。健常人では3.5g/dl以上であり低下していると栄養不足を示唆する。勿論栄養不足以外にもネフローゼ症候群や肝不全あるいは慢性炎症によっても低下するので他の所見と総合的に判断する必要がある。
トランスサイレチン(プレアルブミン)は半減期が2日と短いタンパク質であり、アルブミンよりも鋭敏に栄養様態を反映する。トランスサイレチンを構成するアミノ酸は食事から摂らなければならないアミノ酸(つまり必須アミノ酸)の含有量が多いのでその点でもアルブミンより栄養状態をより反映しているといえる。基準値は20-40mg/dlであり、11mg/dl以下は栄養不良状態であることを示唆する。