単純性と複雑性尿路感染症の違い(なぜ分類?)
単純性と複雑性尿路感染症の違い
膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎など尿路に関係する部位で起きる炎症を尿路感染症と呼ぶ
。その中でも膀胱炎と腎盂腎炎に関しては単純性尿路感染と複雑性尿路感染に分類される(起炎菌や再発頻度が変わってくるため)。
・単純性尿路感染症とは複雑性尿路感染のリスク因子を持たない場合の尿路感染
・複雑性尿路感染症とは次のようなリスク因子を持つ尿路感染
・免疫力低下(糖尿病、免疫抑制剤など)
・解剖学的な異常(重複尿管、膀胱尿管逆流など)
・尿路への異物(尿道カテーテルなど)
・尿路の閉塞(尿路結石、前立腺肥大、神経因性膀胱など)
・妊娠
前述のとおり単純性と複雑性では起炎菌が異なる。
単純性尿路感染であれば8割は大腸菌、1割がstaphylococcus saprophyticus(特に若い女性)。
複雑性尿路感染では起炎菌は様々であり、上記に加え、クレブシエラ、緑膿菌、カンジダ、エンテロコッカスなどなど。