【酸塩基平衡にまつわる話】
AG上昇型:乳酸アシドーシス、ケトアシドーシス(糖尿病性、アルコール性、飢餓)、腎不全(尿毒症)、中毒
*乳酸アシドーシスの原因:循環不全、筋肉の過剰運動、糖尿病性ケトアシドーシスなど
AG正常型:下痢、生理食塩水の大量投与、アセタゾラミド投与、尿細管障害、腎不全の初期・薬剤(スピロノラクトン、ST合剤、ACE-I、ARB、NSAIDsなど)
嘔吐(またはNGチューブ) 、利尿薬(ループ利尿薬、チアジド)、高CO2血症の急激な補正(by人工呼吸器) 、低カリウム血症 、低マグネシウム血症 、高カルシウム血症など
意識障害など呼吸中枢の抑制、気管支喘息など気管支閉塞、ARDS、高度な肥満など
低酸素血症(呼吸数増加によってO2を高めようとしてCO2低下)、敗血症( 乳酸アシドーシスの代償として),肺塞栓(見逃してはならない)、過換気症候群(精神的なストレス)や疼痛 など
『良いよな石風呂』おすすめな代償計算式の覚え方。
アニオンギャップを計算することで代謝性アシドーシスの原因を絞れることができる。更には、AGが開大してたら確実に代謝性アシドーシスが存在するので隠れた代謝性アシドーシスの発見に有用
低アルブミン血症ではAG補正が必要。補正AG=AG+(4-Alb)。
AG開大代謝性アシドーシスでは他の酸塩基平衡異常がないか必ず確認する。AG上昇分をHCO3-に加えて補正HCO3-を算出する。補正HCO3-が26以上なら代謝性アルカローシスの合併。補正HCO3-が22以下ならAG正常型代謝性アシドーシスの合併。
◯血ガスでアルカレミアでHCO3-もCO2もアルカリの場合の解釈
どちらが主体の酸塩基平衡障害なのかは、基準値からの変化率で計算できる。
◯AG上昇性代謝性アシドーシスの原因が乳酸だけかそれ以外にもあるのか調べる方法
乳酸は9.01mg/dl1mmol/L=1mEq/Lと換算できる。乳酸値の値だけでAG上昇(mEq/L)分の数値と合うかどうか計算してみる。
いくつかの例題です。
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SpO2やPaCO2、FiO2などの略語はどのような意味になるのか解説してます。
酸素投与中に血液ガスを取った時、PaO2の値はどう解釈すればいよいのか。PF比という考え方の説明。
ステップ1:pH7.4以下でアシドーシス、pH7.4以上でアルカローシス
ステップ2:CO2とHCO3で代謝性か呼吸性かを判断。
ステップ3:代償性変化のうむを確認。矛盾してれば混合性を考慮。
(ヘンダーソンの式についても)
(血ガスでは呼吸の評価をPaCO2とPaO2から判断する)
(AaDO2はPaO2とPaCO2から計算できる。AaDO2を測るとどんな良いことが?)
(若年者では5−15が基準値であるが…)
(pH,HCO3-は相関する。CO2は静脈ガスで基準値内であれば動脈血液ガスでも基準値内。PO2はあてにならない)
血液中の酸素不足が低酸素血症、末梢組織に酸素が無いのが低酸素症。低酸素症の方が危険