つねぴーblog@内科専攻医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

便秘薬の使い分けメモ

入院患者への便秘対応メモ

 

イレウスや器質的疾患を除外した上で、機能性便秘の時の対応

 

 

⭕マグミット:やわらかくする

マグネシウム剤で便を柔らかくする。ただし、腎機能が悪い場合は血中Mg濃度が高くなってしまうので使用を避ける。腎機能正常でも長期間使う場合は定期的な血中Mg濃度測定が必要。

⭕ピコスルファート(ラキソベロン®)、センナ(プルゼニド®):大腸を刺激する

腸管刺激性下剤。腸管神経節を直接刺激して強力に大腸運動を促進してくれるが薬剤耐性と依存性といった問題がある。毎日処方はしない。基本的には頓服か短期間限定の薬。ピコスルファートはセンノシドより耐性化が少ない。ガイドラインでもピコスルファートの方がセンナよりも強く推奨されている。効果発現まで8〜10時間かかるので睡眠前内服などとする。

⭕炭酸水素ナトリウム(新レシカルボン座薬®)、グリセリン浣腸:直腸を刺激する

肛門の奥まで直接入れる。腸内で炭酸ガスを発生させて蠕動運動を亢進させる。15〜30分程度で効果があり、1個入れて30分反応なければもう1つ入れる。

 

⭕アミティーザ(ルビプロストン):Clチャネルに作用して便に水を増やす

腸管上皮細胞のクロライドチャネルに働くことで小腸末端で腸液の分泌を促進して便の軟化、結腸運動の促進を惹起させる。作用機序としてはコレラ感染に似ている?

直接的に腸管平滑筋に働きかけずに便中の水分を増やすことで腸管拡張、蠕動、便通を起こす。若年だと吐き気などの副作用が出ることがあるが高齢者だと少ない。耐性の心配ないがやや高価。マグミット多量に使いづらい高齢者で有用。

⭕リンゼス(リナクロチド):Clチャネルに作用して便に水を増やす

アミティーザ同様にクロライドチャネルに働き小腸末端で腸液の分泌を促進して便の軟化、結腸運動の促進を惹起。リンゼスはアミティーザのような便秘薬作用に加えて内蔵知覚過敏の抑制作用によって腹痛の改善効果もある。便秘で腹痛もある時によい適応。

⭕グーフィス:便の水分増加+腸の刺激

胆汁酸トランスポーター阻害薬。胆汁酸は消化吸収に使われたあとほとんど全て回腸末端で再吸収されてしまうが、大腸に流入すると結腸運動の促進と大腸での水分分泌を刺激する。また胆汁酸が大腸を刺激する効果もある。グーフィスは胆汁の大腸流入を増やすことで便秘薬としての薬効を発揮。即効性があり5−6時間程度で排便に至る。

⭕モビコール:柔らかくする

元々はニフレックⓇとして大腸内視鏡検査及び大腸手術の前処置薬として用いる経口腸管洗浄剤。ポリエチレングリコール(PEG)と各種電解質を含む経口投与可能な特殊組成電解質液で、大量の水溶液が機械的に腸管内を洗浄する。欧米の多くの国で第一選択薬。