つねぴーblog@内科専攻医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

救急外来TIPSもくじ

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救急外来TIPS的な記事のもくじ(絶賛工事中…) ◯輸液 救急外来でまず何の輸液を選択するか 乳酸リンゲル液と酢酸リンゲル液の違い 乳酸リンゲルは乳酸が溜まりやすい病態(肝不全やショックなど)では使いづらいので酢酸リンゲル液の方が無難(が、両者に大…

「とある医学生の雑記帳」時代の残骸

救急外来系もくじは↓から 救急外来TIPSもくじ - とある研修医の雑記帳 目次です。クオリティとエビデンスレベルはお察しです。 重複している投稿もあるやもしれません。並び順も謎です。 覚え方やゴロ合わせを載せているエントリーにはゴロマークをつけてま…

モルヒネの使い方メモ

・最も使用経験のある薬のため強オピオイドの第一選択薬である。 ・中程度の痛みでも少量のモルヒネから開始する場合がある。 ◯モルヒネ速放剤として開始する場合 1,オプソ(液)1回5mg 4時間毎に内服(日中計4回)眠前は1回10mg 2、モルヒネ塩酸…

心不全におけるTRPG値の解釈

心不全におけるTRPG値の解釈 TRPG(transtricuspid pressure gradient)=三尖弁圧較差のこと。TRPGはドップラーエコーで三尖弁逆流の血流速度を求めることによって、簡易ベルヌーイの式により算出可能である。 すなわち、 TRPG=4×(TRVmax)の二乗=推定右…

肝性脳症を疑ったら

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◯肝性脳症の診断 肝性脳症とは肝硬変などの基礎疾患がある患者に何らかの誘因が加わって意識レベル低下や羽ばたき振戦などを呈している場合などに疑われるが明確な診断基準はなく、総合的に診断する他ない。特に意識障害に関しては他の原因を精査して除外さ…

尿毒症による意識障害はいつから現れるか?

意識障害の鑑別で有名なAIUEOTIPSのうちのU=Uremia(尿毒症)は具体的にどのような状況下で疑うべきなのだろうか。 一般的には慢性腎不全が進行して尿毒症という状態になると、倦怠感、吐き気、食欲低下、頭痛、呼吸困難、出血症状など様々症状が出現しうる…

神経所見すべて陰性のめまい患者。入院か帰宅かの判断は?

突然発症のめまい患者の診察で大事なのは中枢性めまいか末梢性めまいかの鑑別である。眼振含め中枢性めまいを疑う神経所見がない患者でめまいが持続しているとき、同アプローチしたら良いのだろうか。 頭部CTは急性期脳梗塞の感度が低いため陰性でも脳梗塞を…

めまい患者の診察では膝かかと試験も忘れずに

主訴がめまいの患者が来院された時には基本的に一通りの神経診察をする。 特に小脳梗塞を疑い協調運動障害があるかどうかも調べるわけであるが、バタバタしているなどの理由で指鼻指試験だけで小脳症状はなしと考えられてしまうことがある。 小脳の運動調節…

中枢性めまいはMRIでは除外できないという話

めまい患者の対応でいちばん大事なのは脳血管障害による中枢性めまいなのか、それともBPPVや前庭神経炎などの末梢性めまいなのかの鑑別である。 神経診察が最も重要ということは言うまでもないが、眼振含め神経所見が全く異常のない場合はやはり画像検査に頼…

胆石発作でのウルソの適応

胆石発作でのウルソの適応メモ 症候性胆石発作では外科治療の適応ではあるが、手術希望がないときなどウルソを考慮。胆石の状況によって奏効率は大きく異なる。特に次のような条件を満たした時に奏功しやすい。 【ウルソの適応】 ・症状が軽度のみ ・<5mmの…

栄養障害患者に最初から高エネルギーを投与してはいけない理由

◯栄養は少なければ栄養障害、多ければ過剰栄養 栄養投与量は必要量を下回れば栄養障害を招いて筋肉も弱っていってしまうが、必要量を大幅に上回ってしまうと過剰栄養になり脂肪肝になる他、感染症など様々な合併症のリスクが上昇してしまう。 ◯絶食患者に高…

ビーフリードは入院何日目から開始するか

急性期疾患の入院患者で食事摂取量が少なかったり何かしらの原因で絶食状態の患者において輸液をどう選択するか。 経腸栄養が無理で長期間の絶食が確実なのであれば中心静脈栄養が選択されるが、そうでなければまずは末梢静脈ルートでの輸液で様子見ることと…

ビーフリードにイントラリポスを入れると静脈炎予防になる話

ビーフリードにイントラリポスを入れると静脈炎予防になる話 ビーフリードはブドウ糖とアミノ酸が入った末梢静脈栄養製剤であるが、浸透圧が高いため末梢の細い血管に点滴で入れていると静脈炎を起こしてしまうリスクが高い(その結果、発赤や疼痛、感染徴候…

イントラリポス(脂肪製剤)を投与するべき理由

イントラリポス(脂肪製剤)を投与するべき理由 3大栄養素、糖質・アミノ酸・脂質において脂質が最もエネルギー効率がよい。 糖質は1g=4Kcal、アミノ酸も1g=4kCalだが、脂質は1g=9kCalもある。 また、静脈栄養施行時には、非タンパクカロリー…

一日にブドウ糖はどの程度必要か

ブドウ糖に代表される炭水化物はエネルギー投与量の 50 ~ 60%と、総エネルギー 投与量の最も多くを占める栄養素である。 ソルデム3号液などの維持液にもブドウ糖が入っているが、栄養的に十分なわけではなく、水分や電解質をコントロールするため…

呼吸器疾患リスクのせん妄患者に対して気をつけること

Q,抗精神病薬と抗不安薬ではどちらが呼吸抑制をきたしやすいのか? 抗精神病薬はドーパミン、セロトニンの神経伝達を阻害する。 一方、抗不安薬はGABA系の神経伝達を増強し、筋弛緩効果を発揮する。 結果として、呼吸器合併症を保つ場合は抗不安薬のほうが呼…

循環器疾患患者に対するせん妄治療で気をつけること

循環器疾患患者に対するせん妄治療で気をつけること ◯ハロペリドールは安全 せん妄治療の第一選択薬とも言えるハロペリドール(セレネース®)は心血管系に与える影響が少ないためいつもどおり使用可能。QT延長のリスクがあるとも言われているので心電図の定…

せん妄患者にアタラックスPを使ってよいのか?

アタラックスPは第1世代ヒスタミン薬でポララミンと同じ立ち位置にある薬で睡眠作用があるため鎮静目的にしばしば用いられる。 病棟でせん妄患者が発生したときに「寝かせるためにアタラックスPをオーダーして下さい」と言われたこともあるがアタラックスPに…

せん妄にベンゾジアゼピン系を使ってよいのか?

■せん妄にベンゾジアゼピンを使うのはいつか? ・基本的に、ベンゾジアゼピン系薬剤はせん妄の悪化につながる! ・単独での使用を支持するエビデンスはない。 ・が、そうは言ってもせん妄を起こした患者にセレネース®(ハロペリドール)など抗精神病薬を増量…

せん妄起こしそうな患者がベンゾジアゼピン定期内服していたら

ベンゾジアゼピン系薬剤は言わずとしれたせん妄の誘発因子。 何らかの原因で入院になっても内服を継続するとせん妄を発症するリスクが有る。 ◯パターン1:入院時よりせん妄起こしてる場合 もし、入院時でせん妄を発症もしくはいかにもせん妄を発症しそうで…

「セレネース打ったけど効きません!」と言われたら

「セレネース打ったけど効きません!」と言われたら よく病棟からのコールでありがちな、「せん妄に対してハロペリドールを使ったけど全然寝てくれません!どうしましょう!」という場合への対応について せん妄に対してはセレネース®(ハロペリドール)は標…

軽症のせん妄への対応(内服可能な場合)

暴れていたり、内服拒否の状況であればハロペリドール(セレネース®)筋注もしくは静注するしかないが、内服をしてもらえそうな状況であれば内服で対応。 第一選択 ◯リスペリドン(リスパダール) ・ハロペリドールの内服よりもパーキンソニズムの副作用も少…

せん妄に対するハロペリドールの使い方

◯ハロペリドールの使い方についてまとめ ・内服、筋注、静注どれでも使えるので便利。 (内服ができればリスパダールなど他の選択肢があるが、内服もしてくれない患者においては点滴・筋注投与可能なハロペリドールは強い) ・暴れてて静脈ルートも取れない…

せん妄起こしそうな患者が入院してきたらするべきこと

せん妄起こしそうな患者が入院してきたらするべきこと 1,せん妄のリスク因子を確認する ・準備因子:高齢者、認知症、脳血管疾患、アルコール多飲歴 ・促進因子:入院などの環境変化、心理ストレス、便秘、尿閉、疼痛 ・直接因子:身体疾患(炎症、脱水、…

僧帽弁は弁が2尖弁なのに、三尖弁はなぜ3つ弁があるのか

三尖弁と僧帽弁は同じ房室弁なのに弁の解剖が異なる。 僧帽弁は2尖なので閉鎖する時にがっちりと閉まるために逆流を起こしにくい。そのかわり前に流れる血流量は限られる。 一方で、三尖弁は前に流れる血流は多くなる代わりに、閉鎖する時にきれいに閉じに…

低カリウム血症のマネジメント

低カリウム血症のマネジメント ★低カリウム血症の鑑別 ・まず、腎臓からカリウムが排泄亢進してるのかどうか評価する 尿中K/尿中Cr比率≦22mEq/g Cr、TTKG<3〜5であれば腎排泄抑制 →腎からのK排泄抑制なのに低K血症ということはKの摂取不足、細胞内シフト、腎…

心エコーにおける心拍出量の解釈

心エコーにおける心拍出量の求め方 ・パルスドップラー法で一回心拍出量を求めには まず、傍胸骨肥左縁短軸像で左室流出路の直径(D)を計測する。 (*このD値は重要なのでズーム機能を用いて拡大して流出路の前後径(D)を収縮中期の時相で内膜〜内膜間で…

EF低下=ドブタミン使用必須ではない

心不全治療においてEF低下=ドブタミン使用必須ではない。 つまりEF低下=心拍出量低下を必ずしも意味しない。拡張末期径が大きくなると低いEFでも一回拍出量が増えるからである。一回拍出量が保たれればNYHAクラスも良好でEFが低くても日常生活を送っている…

SMA血栓症、SMV血栓症を疑ったら

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◯大腸血管の解剖 ◯腸管血行障害の分類として 1,上腸間膜動脈(SMA)血栓症…心房細動を有する患者が強い腹痛 2,上腸間膜静脈血栓症…心不全・肝硬変など静脈うっ滞を起こしやすい既往歴や血液凝固障害があり、緩徐に悪化する原因不明の腹痛 3,結腸虚血(…

鉄欠乏性貧血を疑ったら(慢性炎症に伴う貧血との鑑別)

鉄欠乏性貧血を疑ったら(慢性炎症に伴う貧血(ADC)との鑑別 ・MCV(平均赤血球容積)<80で小球性貧血がある場合、まずは鉄欠乏性貧血が疑われるが、実際には慢性炎症に伴う貧血も多い。 ・慢性炎症に伴う貧血(ACD:anemia of chronic disease)とは感…