つねぴーblog@内科専門医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

救急外来TIPSもくじ

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救急外来TIPS的な記事のもくじ(絶賛工事中…) <主訴からの鑑別>鑑別に関する記事 ・失神の鑑別診断 ・主訴:頭痛の鑑別診断 ・顔面の痺れ ・しびれの鑑別診断memo ・致死的な咽頭痛の鑑別 ・頸部痛の鑑別 ・腹痛の原因と鑑別 ・嘔気・嘔吐の鑑別診断(語…

(医師国家試験用)「とある医学生の雑記帳」時代の残骸

救急外来系もくじは↓から 救急外来TIPSもくじ - とある研修医の雑記帳 目次です。クオリティとエビデンスレベルはお察しです。 重複している投稿もあるやもしれません。並び順も謎です。 覚え方やゴロ合わせを載せているエントリーにはゴロマークをつけてま…

(症例)大動脈壁のガス壊疽!?

症例) 74歳男性 末期腎不全と冠動脈疾患の既往あり。 3日前から食欲低下、全身の脱力感が出現。透析中に意識レベル低下あり救急受診。 診察時には簡単な質問にしか答えられない状況 胸部レントゲン:縦隔陰影の拡大あり 胸部単純CT:大動脈壁内ガスが判…

(症例)内頸静脈からCVC挿入時に気をつけたい血管奇形(PLSVC)

症例:79歳男性 現病歴:尿道カテーテル挿入の患者がseptic shockを発症。急性腎不全あり無尿の状態。腎代替療法を開始するために右内頸静脈から透析カテーテルを挿入した。 カテは抵抗なくスムーズに挿入できた。 その後のカテーテル先端確認のレントゲンが…

CRP上昇のない発熱の鑑別

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そもそもCRPとは CRP(C反応性蛋白)は細菌感染の際に肝臓で合成が促進され血中濃度が上昇する。故に感染症を疑う時はルーチンで測定されるマーカーである。 CRPは細菌の細胞膜であるリン脂質二重層に結合し、凝集することで免疫システムの補体を活性化しマ…

(症例)飲酒時のみに起こる激痛

飲酒後の疼痛を主訴に患者が来院されたら何を考えるか。 既往歴は特になく、健康。 飲酒は機会飲酒であるが、お酒を飲んでしばらくすると首のあたりがものすごく痛くなる。飲むたびに痛くなる。痛くて飲酒をやめてしまう。 最近体重がすこし落ちてきて微熱も…

SLEで肺高血圧症をきたす理由

肺高血圧(PAH)とSLEなどの免疫疾患を結びつける病態生理は複雑でまだわかっていないことも多い。遺伝的素因、免疫系の機能不全、感染症などの環境刺激など様々なファクターが要因になると言われている。 [要素1] 低酸素、血管内皮への何かしらのストレ…

SLE-PAHにステロイドなど免疫抑制剤は有効か

SLEなど膠原病疾患によって発症した肺高血圧症に対して免疫抑制剤は有効なのか 少し古い報告ですが Pulmonary hypertension in systemic lupus erythematosus: evaluation of clinical characteristics and response to immunosuppressive treatment ・8人…

(症例)喋っている時だけに起こるめまい・動悸

珍しい疾患のご紹介 会話している時のみのめまいや呼吸困難、動悸という変わった主訴に注意 →音声誘発性の心房性頻脈 症例1) 58歳男性。主訴は話すときに起こる断続的なめまいと動悸 心電図モニターでは語句を話しているときは心房期外収縮が認められ、…

(症例)48歳女性。首と腕などの日光露光部に色素沈着。半年前からの下痢・疲労・食欲低下。

(症例) 症例:48歳の女性。 現病歴:6ヶ月間の経過で首と腕の発疹が悪化。 下痢,疲労,食欲不振を訴え,体重も8kg減少。 神経学的所見なし。 生活歴:患者はインドの農村に住み,菜食主義で,アルコールは摂取していなかった.身体所見では↓の写真のよう…

腎不全患者へのSGLT2i(ダパグリフロジン)の効果

文献:Dapagliflozin in Patients with Chronic Kidney Disease 腎不全患者へのSGLT2i(ダパグリフロジン=フォシーガ)の効果 https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2024816 ・CKD患者におけるダパグリフロジンの効果判定の研究 (メソッド) ・eGFR…

感染性腸炎の原因と潜伏期間

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感染性下痢症の原因微生物の鑑別メモ ***細菌性*** ✅カンピロバクター腸炎 鶏肉・肉から感染。 潜伏期間2−10日間。血便あり。 下痢・高熱・腹痛あり。ギラン・バレー症候群発症リスクあり。 ✅黄色ブドウ球菌 おにぎりや弁当など直接手指を触れる場…

質的変数に順序情報のある例とない例

統計学検定3級(2019年度11月)の出題より Q、「カテゴリ間に順序がある場合もカテゴリに対応する棒の順番は自由に変えることができる」は正しいか? A、正しくない カテゴリ間に順序があるということは、その順序(=順序情報)に意味があるということであ…

縦隔リンパ節腫大の原因・鑑別

縦隔リンパ節腫大の原因・対応 ✅縦隔リンパ節腫大で想起するべき疾患 ・悪性腫瘍:肺がんが頻度としては最も多い(その他にも食道がん、乳がん、甲状腺がんなど) ・リンパ腫 ・サルコイドーシス ・COPD ・カポジ肉腫 ・キャッスルマン病 ・感染症(肺炎、肺…

鼠径リンパ節腫大の鑑別診断

局所リンパ節腫大の原因検索 リンパ節の腫大を発見したら… ✅まず問診するべきは ・発症時期と経過(数日単位なのか数年単位なのか) ・B症状:発熱、体重減少、盗汗の有無 ・局所の症状:疼痛や周囲の熱感など ・既往歴:アトピーや結核など ・内服薬:リン…

変動係数とは何か

✅変動係数とは、標準偏差 を平均で割ったもの。相対的なばらつきを表す。単位のない数となり、百分率であらわされることもある。別名:相対標準偏差 (RSD, relative standard deviation) とも呼ばれる。 ✅変動係数はいつ用いるのか: 平均値が異なる2つの集…

北西軸と不定軸について

・右軸偏位と左軸偏位に関しては↓の記事から 右軸偏位と左軸偏位の違い - つねぴーblog@内科専門医 ✅北西軸とは 電気軸が-90°〜-180°の場合を北西軸または極端な軸偏位と呼ぶ。 北西軸の心電図の一例(Ⅰ誘導のQRS高の和がマイナス、aVf誘導のQRS高の和がプ…

中央値と四分位数範囲について

✅中央値と平均値の使い分け 正規分布であれば平均値と標準偏差を用いてきたが、正規分布ではない、左右非対称のデータがある場合はどうしたら良いのか。平均値ではなく中央値を用いる。 平均値はたった1つの巨大な外れ値があった場合に、平均値が大きく動い…

共分散の定義

✅共分散とは 共分散とは例えば1つのクラスの中で「英語の点数」と「算数の点数」というような2つの変数の関係の強さを測る指標である。 共分散を計算することで、英語の点数が高い人ほど、算数の点数が高いのか、あるいは関係ないのかなどを解析することが…

臥位で改善する呼吸苦とは

臥位で改善する呼吸苦の原因 心不全であれば座ると呼吸苦が改善し、臥位で呼吸苦が出現する=起座呼吸 その逆で、臥位で呼吸苦が改善する病態がある→扁平呼吸(platypnea-orthodexia syndrome) 扁平呼吸の診断は座位と臥位でのPaO2(SpO2)の差を調べることで…

急性腎梗塞の診断にDダイマーは有用か?

急性腎梗塞(ARI)の有病率は0.007%-1.4%との報告がありまれな疾患であるが、救急外来に時々きうる致死的な疾患でもある。側腹部痛で受診されることが多いが、混雑している救急外来では尿路結石と誤診されてしまうことも少なくない。 従来の報告では急性腎梗…

FFP輸血の適応

FFP(fresh frozen plasma、新鮮凍結血漿)投与の適応 FFPには血小板以外のすべての凝固因子が含まれている。急性出血で凝固因子が失われている場合、止血されにくくなるのでFFP投与の適応となる。 ✅FFP輸血をいつ考えるのか:(by厚生労働省の指針、AARBガ…

SPPとABIの違い

SPP(skin perfusion pressure)は皮膚表面から1-2mm程度の深さにある毛細血管の血流がどのぐらいの圧で流れているのかを調べる検査。 SPPの基準値は臥位で80-90mmHg程度。50mmHg以下で末梢動脈疾患疑い。ABIは上腕と足首の血圧の比率を観るのに対して、SPPは…

junctional rhythmの心電図の特徴・定義

junctional rhythmとは 洞不全症候群や房室ブロックなど何かしらの理由で房室結節以下に電気刺激が伝わる頻度が減少すると、下位中枢による補充調律が出現し、房室結節でリズムが刻まれるようになる(=房室接合部調律、junctional rhythm) junctional rhyth…

(症例)若年スポーツ選手の下肢のチアノーゼ

高校のラグビー選手が下肢の疼痛 画像参照:https://rugby-island.com/beginner/play/2661/ 練習中に右下腿部の痛みで来院。 時々足の色が悪くなるという。 レントゲンで骨折はなし。特に外傷もなし。 チアノーゼの訴えもありABI施行するが両側とも正常。 →…

胃管を挿入したまま食事開始してよいのか?

経口摂取が出来ず経鼻胃管を挿入している患者でも、全身状態が改善し嚥下機能も改善してくると食事摂取開始することがある。しかし食事開始が本当に大丈夫かどうかわからない時は経鼻胃管を挿入したまま食事開始をすることがある。注意点としては、経鼻胃管…

(症例)呼吸困難、腹痛・下痢、高度三尖弁逆流で来院

症例) 67歳男性 1ヶ月前から呼吸困難・下痢の症状。前日からの腹痛で救急外来受診 身体所見:びまん性喘鳴、左胸骨下縁の全収縮期雑音・V波を伴う頸静脈の膨張 腹部CT:盲腸と上行結腸の肥厚、造影性肝病変 心エコー:severe TR、三尖弁の肥厚および三尖…

嚥下調節食の分類のメモ書き

嚥下調節食の分類の備忘録 嚥下機能低下で食事を再開する時は嚥下コードを参考に開始しましょう。 嚥下障害の患者さんの食事は、咀嚼しやすい状態に調整された嚥下調整食が適している。嚥下調整食は、ただやわらかくかみやすいだけではなく、むせることなく…

COVID19による末梢神経障害について

・コロナ患者の8%が末梢神経障害を呈していたとの報告がある。 ・COVID-19の神経障害の病態は大きく非免疫性、免疫性の病態に分けられる。神経系への直接的なウイルス侵入は稀であることが剖検所見からも示されている。 ・免疫性病態に関しては、自己免疫…

VF患者にIABPを使用して意味があるか?

IABP使用中にVF・脈なしVTになった患者にIABPを使用して意味があるのか? VfなどではIABPはトリガー出来ないのでIABPは止まってしまう。 IABPにはインターナルモード(心拍数関係なく1時間に60回ー70回自動的にバルーン拡張・収縮を繰り返す機能)があ…