つねぴーblog@内科専攻医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

救急外来TIPSもくじ

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救急外来TIPS的な記事のもくじ(絶賛工事中…) ✅輸液 救急外来でまず何の輸液を選択するか 乳酸リンゲル液と酢酸リンゲル液の違い 乳酸リンゲルは乳酸が溜まりやすい病態(肝不全やショックなど)では使いづらいので酢酸リンゲル液の方が無難(が、両者に大…

「とある医学生の雑記帳」時代の残骸

救急外来系もくじは↓から 救急外来TIPSもくじ - とある研修医の雑記帳 目次です。クオリティとエビデンスレベルはお察しです。 重複している投稿もあるやもしれません。並び順も謎です。 覚え方やゴロ合わせを載せているエントリーにはゴロマークをつけてま…

AG上昇性代謝性アシドーシスの原因が乳酸だけかそれ以外にもあるのか調べる方法

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AG上昇性代謝性アシドーシスの原因が乳酸だけかそれ以外にもあるのか調べる方法 施設によって乳酸の単位は異なるがmg/dlかmmol/lが多い。 1mmol/L=9.01mg/dlと換算できる。 また乳酸は1価の酸なので1mmol/L=1mEq/Lである。 (例題) アニオンギャップが20…

低Na血症でサムスカ(トルバプタン)投与をいつ考えるか

低Na血症でサムスカ(トルバプタン)投与をいつ考えるか SIADHによる低ナトリウム血症においては、ADHが亢進して水の再吸収が亢進してしまうことにより低ナトリウム血症になっている状態であるので、ADHを抑制するサムスカは良い適応であると思われる。SIADH…

モルヒネの使い方メモ

・最も使用経験のある薬のため強オピオイドの第一選択薬である。 ・中程度の痛みでも少量のモルヒネから開始する場合がある。 ◯モルヒネ速放剤として開始する場合 1,オプソ(液)1回5mg 4時間毎に内服(日中計4回)眠前は1回10mg 2、モルヒネ塩酸…

心不全におけるTRPG値の解釈

心不全におけるTRPG値の解釈 TRPG(transtricuspid pressure gradient)=三尖弁圧較差のこと。TRPGはドップラーエコーで三尖弁逆流の血流速度を求めることによって、簡易ベルヌーイの式により算出可能である。 すなわち、 TRPG=4×(TRVmax)の二乗=推定右…

【文献】ペースメーカー・ICD植え込み手術でヘパリンブリッジするべきか

ペースメーカー・ICD植え込み手術でワーファリンを中断してヘパリンブリッジするべきか? 背景:ペースメーカーやICD植え込みが必要な患者でワーファリンを内服している人は多い。 ガイドラインでは血栓症リスクの高い患者はワーファリンからヘパリンブリッ…

肝性脳症を疑ったら

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◯肝性脳症の診断 肝性脳症とは肝硬変などの基礎疾患がある患者に何らかの誘因が加わって意識レベル低下や羽ばたき振戦などを呈している場合などに疑われるが明確な診断基準はなく、総合的に診断する他ない。特に意識障害に関しては他の原因を精査して除外さ…

失神患者の心エコーでどこを観察するか

失神患者の心エコーでどこを観察するか 心原性失神の評価目的に心エコーをする時に注目するところ ・局所壁運動低下: 明らかなアシナジーがあれば心筋梗塞の可能性を考える。 ・EF低下: 原疾患は何であれ(陳旧性心筋梗塞や心筋症やら)、EFが20〜30%と低…

「心原性失神の否定をお願いします」と言われたら

「心原性失神の否定をお願いします」と言われたら →無理です。完全な否定はできなくても可能な範囲内で疑わしいかどうか調べる。 ◯まずは病歴の確認 ・既往歴:心疾患や失神の有無。心電図異常などこれまでに指摘されていないか。 ・家族歴:家族での心疾患…

突然の腰痛+尿潜血で尿管結石と思い込まない

突然の腰痛+尿潜血で尿管結石と思い込まない 突然の腰痛で尿潜血も+だと多くの場合尿管結石であるが、決してイコールではない。 若年者であれば尿路結石の確率は高くなるが高齢者であれば尿の濃縮能が低下しており尿路結石発症率が下がり別の疾患の可能性…

尿路結石での超音波検査の意義と見え方

尿路結石でのエコーの意義と見え方 尿路結石の診断は病歴と尿検査(潜血陽性)、そして画像検査で行う。確定診断には腹部CTが有用であるが、被爆の問題を考えるとまずエコーで評価したい。 ⭕エコーでわかること →上部尿路の閉塞による水腎、水尿管の程度や、…

尿路結石の診断において尿検査はあくまで補助という話

尿検査は尿路結石疑いにルーチンで行われるが、尿潜血反応の尿路結石に対する感度特異度ともに十分高くなく(感度 67~84%、特異度 27~58%)あくまで補助診断に留まる。 突然の背部痛患者に対して尿検査で潜血+だけ確認して鎮痛剤処方で帰宅などは非常に…

尿管結石再発予防での飲水励行の効果

尿管結石患者には再発予防に水をしっかりと飲むように指導することが多いが、どの程度水を飲むべきで、またどの程度の効果なのだろうか。 慢性的な脱水などで尿量が少ない場合は、それに比例してシュウ酸カルシウム結晶が形成されやすくなるという報告がある…

スピロノラクトンとエプレレノンの使い分け

アルドステロン拮抗薬としてスピロノラクトンとエプレレノンがある。 商品名はスピロノラクトン:アルダクトン®25mgとエプレレノン:セララ®50mg アルドステロン拮抗薬はカリウム保持性の利尿薬であるためフロセミド処方患者の低カリウム血症予防目的で同時…

心不全治療でACE阻害薬とβブロッカーどちらを優先させるべきか

メモ ACE阻害薬に後でβブロッカーを追加で処方されることが多いが、βブロッカーをファーストラインの治療薬として選択するのが有益かどうかはわかっていなかった。 EF35%以下のHFrEF患者で比較した(CIBIS) III試験ではACE阻害薬とβブロッカーのどちらを先行…

経静脈的一時ペーシングの設定

一時ペーシングの適応に関しては別記事参照 ⭕センシング・ペーシングの設定 ・リードを右室心尖部に留置してから… 【センシング】 ・自己脈がある時はまずセンシング感度を調節する。(センスアンプが点滅していたら感知できていることになる) ・最高のセン…

心エコー:菲薄化とエコー輝度上昇について

⭕心筋梗塞後の特徴的な心エコー所見・局所的壁運動の異常 ・収縮期の壁厚増加の減少または消失(通常は拡張期よりも収縮期の方が壁厚が増加する所見が得られる)。 ・心筋の局所的な菲薄化 ⭕菲薄化について 心筋の局所的な菲薄化は虚血性心疾患を示唆する。虚…

大動脈解離の診察のポイントと緊急度

大動脈解離は一般的に突然の胸背部痛で出現する。 裂けるような痛み、移動する痛みが特徴的である。 診断のゴールドスタンダードは造影CT。血液検査のDダイマーも感度が非常に高いので陰性であれば否定的と言える。 大動脈解離が非常に疑わしい場合または診…

心エコーの解釈:E/e'について

⭕E/e'は何を意味するのか E/e'は左房圧の評価として用いられる指標。E/e'は肺毛細血管楔入圧(PCWP)と関係すると言われており(r=0.87)、両指標には良好な正の相関が認められる。E/e'が15以上であればほぼ全例で左房圧上昇をきたしていると考えてよいし、逆…

喘息の診断に有用な呼気NO試験とは

◯呼気NO試験とは? 呼気一酸化窒素濃度(FeNO)試験は近年普及している検査。 喘息患者の呼気にはNOが健常人に比べて多く含まれることがわかってきた。 気道に慢性的な炎症が起こると気道粘膜でNO産生酵素が増えるため吐いた息に多く含まれるようになる。呼気…

心エコー:LVOT径の測り方

心エコーでのLVOT径の測り方メモ ・LVOTとは左室流出路のこと (エコー図を2つほど紹介) ◯LVOT径を測ると何がわかるか? ・LVOTの直径を求めることで左室流出路の断面積が求まる(半径×半径×π) ・一回拍出量(SV)=VTI×LVOT断面積 ・心拍出量(CO)=SV×…

高血圧の患者をみたら

高血圧をみたら ・定義は収縮期140以上、拡張期90以上 ・高血圧をみたら動脈硬化のリスク因子を評価する (リスク因子:男性、年齢(男55歳以上、女65歳以上、喫煙歴、脂質異常症、空腹時耐糖能異常、75gOGTT、肥満、腹囲、家族歴(若年の心血管疾患) ・次…

CKDに対してのレニン・アンジオテンシン系阻害薬の適応

ACE阻害薬であれARBであれ、レニン・アンジオテンシン系を抑制する薬剤は血管拡張を含む様々な臓器保護作用があり、糖尿病やCKDのステージに関わらず、末期腎不全への進展や全死亡率を改善する効果が報告されている。 ただし、ARB,ACE阻害薬の問題点としては…

肝酵素上昇の原因と鑑別

肝酵素上昇の原因と鑑別 まずASTやALTなど肝逸脱酵素がメインで上がっているのか、それともALPやγGTPなど胆道系酵素がメインで上がっているのか、それとも両方とも上がっているのかをみる。 一般的に… ・トランスアミナーゼ>500でALP<正常上限の3倍であれ…

急性肝炎の劇症化のリスク:与芝の式

急性肝炎をみたら劇症化するかどうかを予想する。 ◯劇症肝炎とは 劇症肝炎とは、肝炎ウイルス感染、薬物アレルギー、自己免疫性肝炎などが原因で短期間で広汎な壊死が生じ、進行性の黄疸、出血傾向及び肝性脳症などの肝不全症状が出現する病態のこと。「初発…

少量心嚢液でも心タンポナーデになる理由

心嚢液が多量に貯留している場合は心タンポナーデを想起しなければならない。 が、心嚢液が少量であっても急速に貯留した場合は心タンポナーデになりうる。 何故か。 心臓を包んでいる心膜は左心系の拡張能に影響を与える。 心膜は伸展性に乏しい組織であり…

血ガスでアルカレミアでHCO3-もCO2もアルカリの場合の解釈

血ガスでアルカレミアでHCO3-もCO2もアルカリの場合の解釈 例) pH.7.54 PaCO2 35 HCO3-:29.9 Na 140 CL- 99 ph:アルカレミア HCO3-が上昇している点では代謝性アルカローシス、PaCO2が低下している点では呼吸性アルカローシスが考えられる。どちらがメイン…

補正HCO3-の計算法とその意義

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AG開大代謝性アシドーシスの時には必ず補正HCO3-を計算する 血液ガスでアニオンギャップ(AG)が増加しているときには必ず代謝性アシドーシスがある。 AGとはNa-Cl-HCO3-で計算される。正常値は12前後。 AGが増えた分だけHCO3-は減るはずである。 https://w…

代謝性アシドーシスの鑑別

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代謝性アシドーシスの鑑別 ◯アニオンギャップ(AG)上昇の場合 ・乳酸アシドーシス ・ケトアシドーシス(糖尿病性、アルコール性、飢餓) ・腎不全・尿毒症(リン酸) ・中毒(サリチル酸、メタノール、エチレングリコールなど) *乳酸アシドーシスの原因 (…