変動係数とは何か
✅変動係数とは、標準偏差 を平均で割ったもの。相対的なばらつきを表す。単位のない数となり、百分率であらわされることもある。別名:相対標準偏差 (RSD, relative standard deviation) とも呼ばれる。
✅変動係数はいつ用いるのか:
平均値が異なる2つの集団のばらつきを比較する場合などに用いられる。
例えば、上場企業の役員の平均年収が3000万円で標準偏差が500万円として、アルバイトの平均年収が100万円で標準偏差が30万円とする。絶対値で考えると、役員の年収の散らばりはアルバイトの年収の散らばりよりも大きそうな気もするが、本当にそうであろうか。
このような平均値が異なる2つの集団のばらつきを比較するときに用いるのが変動係数である(=標準偏差÷平均値)
役員の変動係数=500万÷3000万≒0.17
アルバイトの変動係数=30万÷100万=0.3
この結果より、変動係数はアルバイトのほうが大きいということがわかる。
✅他の例(単位が違うものを比較する)
上のような100m走の時間と縄跳びの回数などの比較もできる。
上の例では縄跳びの回数の変動係数の方が大きいので、縄跳びがどれだけできるかは、100m走に比べると個人差が大きいと解釈ができる。
✅注意点
変動係数は、通常1以上であるとかなりばらついているデータであると判断される。このような時は外れ値がないかデータの確認が必要。