単結節縫合、真皮縫合、垂直マットレス縫合の違い
単結節縫合、真皮縫合、マットレス縫合の違い
・単結節縫合とは(interrupted suture)
最も標準的な縫合。内反しやすいので縫合後のチェックは必要。
画像参照:http://flylib.com/books/en/2.569.1.25/1/
・真皮縫合(皮下縫合)
画像参照:http://www.slideshare.net/drsatyajeetsingh/basic-suture-patterns
皮膚は上から表皮、真皮、皮下組織の順に並んでいるが真皮縫合では文字通り真皮の部分を縫い合わせ、糸が皮下に埋没するように処置する方法。上層の表皮は真皮縫合とは別に単結節縫合やSSテープなどで寄せる必要がある。
【メリット】
1,深い傷でも傷跡が目立ちにくくなる(=整容性が高い)
2,真皮で一度縫合することで表層をきつく縫合しなくて済む(=表皮がつっぱらなくて済む)
3,抜糸不要
【デメリット】
縫合に時間がかかる。
・垂直マットレス縫合
画像参照:http://reference.medscape.com/features/slideshow/suture
1本の縫合糸で、創面に対して深部と浅部で垂直的に二重に糸を通し、結節縫合を行う縫合。緊張のかかる皮膚や深い創に有用。創面の密着性が高いので平面でない創傷や厚さが異なる組織同士の縫合にも良い適応。
テンションのかかる皮膚や、深い創に適している。創面の密着性が高いため、平面でない創や厚さが異なる組織同士の縫合にも有効。浅い層の縫合は可能な限り創縁に近いところで行うと創がきれいになる。
【メリット】
創縁が深部まで密着するので術後の創部裂開などの治療不全を防止できる。
【デメリット】
整容性に優れた方法ではないので、顔面などの露出部では推奨されない。