つねぴーblog

元「とある研修医の雑記帳」。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

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救急外来TIPSもくじ

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救急外来TIPS的な記事のもくじ(絶賛工事中…) ◯意識障害 失神、意識消失、意識障害の違い hand drop testの方法とその意義 (患者の両手を顔の上に挙上して突然離す!本物の意識障害なら勢い良く落ちる) 膝立て試験とその意義 アルコール血中濃度の計算式と…

バンコマイシンはいつ使うか

【バンコマイシンとは】 ・バンコマイシンは糖ポリペプチドでグリコペプチド系抗菌薬に用いられる。 ・スペクトラムとしてはほとんど全てののグラム陽性菌(球菌、桿菌)に有効であり、殺菌的に働く。黄色ブドウ球菌に対して1958年から用いられるように…

グラム陽性球菌の覚え方と臨床的なポイント

◯グラム陽性球菌の覚え方 【ゴロ】 要求したブドウは超急には配送されんさ 1 ̄ 2 ̄ ̄ 3 ̄ 4 ̄ ̄ 5 ̄ ̄ 1陽性球菌 2ブドウ球菌(黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌) 3腸球菌 4肺炎双球菌 5レンサ球菌 黄色ブドウ球菌 ・健常人でも3−4割の人が保菌…

PTGBDの適応

PTGBD(胆嚢ドレナージ)の適応は? イラスト参照:https://plaza.rakuten.co.jp/thm/342935/g710/ 中等症以上の急性胆嚢炎では原則手術により胆嚢摘出を行うが、手術が行えない場合はPTGBDなどの胆嚢ドレナージの適応となる。 手術が行えない場合とは以下の…

頸動脈系TIAと椎骨脳底動脈系TIAの症状の違い

頸動脈系TIAと椎骨脳底動脈系TIAの症状の違い TIA(一過性脳虚血発作)は虚血がどこの血管に生じたかで症状が異なる。 一般的には頸動脈系と椎骨脳底動脈系の2つに大別して考えられる。 頸動脈系、椎骨動脈系からそれぞれなんの動脈が分岐しているのか把握…

上肢筋力の見方memo

ERでみるべき筋力スクリーニングmemo ◯三角筋(deltoid:デルトイド) 三角筋の支配神経分節はC5,6 支配末梢神経は腋窩神経 上図のように患者に腕を横に伸ばしてもらった状態を維持してもらう。検者は上から下に抑えるようにして、患者はそれに逆らうように腕…

mingazzini徴候の方法と意義

mingazzini(ミンガッティーニ)徴候の方法と意義 下肢Mingazzini試験とは患者に仰臥位になってもらった状態で股関節と膝関節を90度屈曲させて両側の下肢を両手で持ち挙上させる。検者が手を話すと麻痺側の足が下降、もしくは動揺する。バレー徴候と同様に…

アテローム性、心原性、ラクナ脳梗塞の鑑別

アテローム性、心原性、ラクナ脳梗塞の違い イラスト参照:脳卒中は減ったのか? (3)脳梗塞は減ったのか?: 毎日がしあわせ 頻度としては心原性、アテローム性、ラクナ梗塞いずれも同等。 が、重症度としては心原性>アテローム性>ラクナ梗塞の順。 それ…

A to A型脳梗塞とは何か

A to A(artery to artery embolism)とは脳梗塞のうち、塞栓性機序(動脈原性塞栓)のことを意味する略語である。文字通り動脈にできた塞栓が飛んで先の動脈に詰まってしまう病態である。 脳梗塞は大雑把にいって ・心原性脳梗塞 ・ラクナ梗塞 ・アテローム…

皮質徴候とラクナ徴候の違い

皮質徴候とラクナ徴候の症状の違い 皮質徴候とは大脳皮質の障害による症状のことをいう。 脳の機能は大脳皮質に局在しているため障害部位によって生じる症状も異なる。 前頭葉障害:精神障害、原始反射、運動失調、錐体路症状、運動失語など 頭頂葉障害:複…

TIAで失神を伴わない理由

失神の原因がTIA(一過性脳虚血発作)であることは非常に稀である。 TIAは「局所脳虚血あるいは網膜虚血が原因による短時間の神経症状による症状であり、通常は1時間以内に症状は消失し、急性期脳梗塞の所見を伴わないもの」と定義されている。 脳梗塞で意…

しびれの鑑別診断memo

◯そもそも「しびれ」は本当にしびれなのかよく問診する しびれ→感覚異常、感覚低下、脱力、関節炎によるこわばりもしびれと表現される 考え方その1:病態で分類する ・脳障害 ・脊髄病変 ・神経根障害 ・末梢神経障害 1,脳障害 脳梗塞や脳出血などでは麻…

吐下血患者の出血量をHb値で判断してはならないという話

吐血、下血患者の採血で血中Hb(g/dl)は重要であるが、その値に振り回されてはならない。 ヘモグロビン濃度はあくまで濃度なので、急性に出血したばかりの患者では突然減少するものではない。つまり、吐血患者を採血してHbが10g/dlほどあっても実は大量出血で…

緊急下部消化管内視鏡の適応

下血においていつ緊急下部内視鏡検査を行うか 下部消化管出血は上部消化管出血に比べて安静のみで止血が得られることが多く、緊急で下部消化管内視鏡検査を行われることは少ない。 全身状態が安定していて、慢性的な持続出血や少量出血では十分な前処置を優…

腰椎椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症の鑑別

腰椎椎間板ヘルニア ・20−40歳男性に好発 ・一側性の坐骨神経痛、感覚障害、脱力などの神経根障害、及び腰痛。 ・膀胱直腸障害や会陰部の灼熱感など馬尾障害も出現しうる ・前屈時に症状増悪しやすい ・神経根障害の場合SLRテストやFNSテストが陽性 ・MR…

デジェリーヌ徴候(dejerine sine)とは何か

デジェリーヌ徴候(dejerine sine)とは何か 腰椎椎間板ヘルニアなどによる坐骨神経痛においては咳やくしゃみ、排便時のいきみなどで下肢痛の増悪など放散痛が出現することがある(=デジェリーヌ徴候)。この徴候が見られた場合は椎間板ヘルニアや脊髄腫瘍な…

骨転移しやすい腫瘍のゴロ合わせ

骨転移しやすい腫瘍の覚え方 乳がん、前立腺がん、肺がん、腎がんが高頻度。消化器系の腫瘍は少ない。 「乳の前の俳人」と覚える 乳の→乳癌 前の→前立腺癌 俳→肺癌 人→腎癌 久しぶりのゴロシリーズでした。

吐血(上部消化管出血)の原因疾患memo

上部消化管出血をきたす疾患一覧メモ ・食道静脈瘤破裂 ・特発性食道破裂 ・食道炎 ・マロリーワイス症候群 ・胃静脈瘤破裂 ・胃潰瘍、急性胃粘膜病変 ・胃がん ・デュラフォイ潰瘍:小さな粘膜欠損をともなう露出血管(動脈)からの大出血をきたす。全消化…

腰背部痛の鑑別memo

鑑別の復習的memoです。 腰背部痛の鑑別リスト ・整形外科系:機械的腰痛、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄、圧迫骨折、脊椎すべり症、馬尾症候群 ・腫瘍など:癌の転移、多発性骨髄腫 ・感染症:脊椎椎体炎、硬膜外膿瘍、炎症性脊椎炎 ・循環器:急性大動脈解離…

瞳孔不同の定義とその原因

◯瞳孔不同の定義 写真参照:Anisocoria : WTF 瞳孔不同とは、瞳孔の直径の差が0.4mm以上のものと定義されている。 0.5mm以上の左右差で器質的な脳障害を示唆、1.0mm以上の左右差で器質的な脳障害を強く示唆。 瞳孔径は神経支配である交感神経(散瞳機能)と…

メロペネムはいつ使うか

メロペネム(メロペン®)はいつ使うか、その適応 ◯メロペネムの作用機序 メロペネムはカルバペネム系抗菌薬の一種であり、βラクタム系抗菌薬に分類される。βラクタム環を有し、PBP(ペニシリン結合タンパク質)に結合し、細菌の細胞壁合成を阻害することで細…

カルバペネム系でメロペネムが好まれる理由

現在日本で使えるカルバペネムは以下のものがある。 イミペネム・シラスタチン(チエナム®) メロペネム(メロペン®) パニペネム・ベタミプロン(カルベニン®) ビアペネム(オメガシン®) ドリペネム(フィニバックス®) カルバペネム系は非常に広域の抗菌…

腹痛患者に吐き気の有無を問診する理由

腹痛の原因疾患によって吐き気を伴いやすいかどうかが異なるので、吐き気の有無の問診は診断において重要。 一般的に、何らかの原因によって小腸の蠕動が停止すると強い吐き気を伴うと言われている。例えば虫垂炎では小腸の末端まで炎症が波及して小腸の蠕動…

いぼ(尋常性疣贅)のメカニズム

いぼのメカニズム(memo) 【いぼ形成のイメージイラスト】 http://www.skin-clinic.jp/222.html 尋常性疣贅とはいわゆるイボのこと。原因としてはヒトパピローマウイルス2型、27型、57型感染によるものが知られている。プールサイドや脱衣場など裸足で歩…

伝染性膿痂疹が鼻周囲に好発する理由

伝染性膿痂疹とは小児に好発する皮膚感染症で原因菌としてはA群β溶連菌やブドウ球菌などが知られている。伝染性膿痂疹は徐々に病変が周囲の皮膚にも伝染して広がりつつ、離れた場所にも飛び火して広がることから”とびひ”と呼ばれる。 あせも・虫刺されなどを…

軽度貧血の患者にすぐ輸血してはいけない理由

【貧血の基準】 成人男性 Hb14 g/dL未満 成人女性 Hb12 g/dL未満 高齢者 Hb11 g/dL未満 急性に消化管出血が起こっていてどんどんと貧血が進行している場合などでない限り、慢性の軽度貧血患者にすぐに輸血をしてはならない。例えば高齢者でHb9-10だと貧血の…

鉄欠乏性貧血に鉄剤をいつまで続けるか

鉄欠乏性貧血をみつけたら… 多くの場合は鉄欠乏性貧血(高齢者の消化管出血だったり、女性の月経によるものであったり)。鉄欠乏性貧血はヘモグロビンの材料となる鉄がないために赤血球の袋に入るコンテンツがなくなり、低色素性小球性貧血となる。 診断には…

第一世代〜第三世代抗ヒスタミン薬の違い

第一世代〜第三世代の抗ヒスタミン薬によって性質が異なる。 ・第一世代抗ヒスタミン薬とは純粋にH1受容体拮抗作用をもつもの。 ・第二世代以降はH1受容体拮抗作用に加えてケミカルメディエーター遊離抑制作用を持ち、抗アレルギー薬とも呼ばれる。 ・第三世…

αグルコシダーゼ阻害薬が腸管気腫症を引き起こす理由

αグルコシダーゼ阻害薬(α-GI)は糖尿病治療薬の一種で二糖類を単糖類に変換する酵素を阻害することで食後の血糖上昇を抑える。αGIの副作用で腸管気腫症が知られているが、どういうメカニズムで発症するのだろうか。 αGIを内服すると、二糖類が分解されずにグ…

NOMI(非閉塞性腸管虚血)とは何か

NOMIとはnon-occlusive mesenteric ischemiaの略で非閉塞性腸管虚血のこと。 急性腸間膜虚血性病変のうち非閉塞性のNOMIが占める割合は20%と言われている。 腸間膜動静脈が開存しており閉塞しているわけでもないのに、腸間膜虚血が引き起こされる病態であ…