low flow,low gradient ASとは何か
severe ASであってもEFが低下していると心拍出量が低下してドップラー法による圧較差は過小評価される傾向にある。これをlow-EF,low-gradient ASと呼ぶ。
低心拍出のために大動脈弁通過流速が低下し圧較差が過小評価されている真の高度ASと低心拍出が原因で大動脈弁開放力が低下して弁口面積が過小評価されている偽のASとがある。
◯low flow,low gradient ASの定義は
・AVA(連続の式)<1.0cm^2または0.6cm^2/m2
・平均圧較差<40mmHg
・左室駆出率(LVEF)<40%
・心拍出量低下(SVI)<35ml/m^2
◯真の高度ASと偽の高度ASの鑑別:ドブタミン負荷心エコー
真の高度AS:ドブタミン負荷にて一回心拍出量(stroke volume)が20%以上増加した条件下で以下のいずれかを認める。
・平均圧較差30mmHg以上増加
・弁口面積(連続の式)が1.0cm^2あるいは1.2cm^2未満
・有効弁口面積の増加分が0.3cm^2m未満
偽の高度ASは上記に該当しない。
また追記します。