つねぴーblog@内科専門医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

移転しました。

心筋シンチでの運動負荷と薬剤負荷の違い

心筋シンチグラフィ(SPECT)での運動負荷と薬剤負荷の違い

 

Stress Myocardial Perfusion Imaging - Ottawa Heart Institute

 

✅運動負荷

・最も生理的な負荷方法であり第一選択

・運動するので運動負荷心電図(トレッドミル)のような心電図での虚血判定も併せてできる

・運動負荷の終了基準(目標心拍数達成、DP達成、胸痛出現時、最大血圧が230mmHgを超えた場合、心電図変化(STの2mm以上の低下・上昇))

・上記のような最大負荷時にRIを静注するが、直後にRIが心筋に到達するわけではないので1−2分は負荷を継続する必要がある。

<運動負荷の禁忌>

症候性のAS、大動脈瘤・大動脈解離、重症肺高血圧、

<相対禁忌>

左脚ブロック・ペースメーカー(右室)、高度房室ブロック

 

 

✅薬剤負荷

アデノシン負荷が第一選択。

・運動負荷ができない場合は薬剤負荷を選択する(ex;高齢者や下肢の運動障害のある患者、動脈瘤などあり高血圧にさせたくない患者、完全左脚ブロックの患者。)

・完全左脚ブロックでは冠動脈に有意狭窄がなくても中隔領域に血流低下所見を示すことがあり、心拍数の上昇する運動負荷では偽陽性になりやすい→薬剤負荷を選択。

<薬剤負荷の禁忌>

高度房室ブロック、洞不全症候群(アデノシンで徐脈の副作用があるから)、収縮期血圧90mmHg以下程度の低血圧患者(アデノシンで更に血圧下がるから)、コントロール不良の気管支喘息患者やアミノフィリンの投薬を受けている患者(アミノフィリンはアデノシンの拮抗薬だから)

 

また追記します…