つねぴーblog@内科専門医

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1型糖尿病で体重減少するのは何故か

1型糖尿病で体重減少するのは何故か

 

2型糖尿病では体重が増加し肥満の患者が多いのに対し、1型糖尿病ではやせていることが多い。なぜか。

1型糖尿病は自己免疫的な機序により膵臓のβ細胞が破壊され、インスリンの産生・分泌ができなくなる疾患である。インスリンは細胞内に糖を取り込ませる他、グリコーゲンの合成、脂肪の合成など同化を促進する働きがあるので、インスリンが欠乏状態になると同化が抑制されて異化が亢進してしまう。よって生体物質が次々と分解されて体重が減少するのである。また、脂肪分解によってケトン体が過剰に産生されてケトアシドーシスになるのも重要な所見(ケトン体とはアセトン、アセト酢酸、βヒドロキシ酢酸の総称。脂肪酸の分解によって生じる酸性の副産物)。