機能性便秘の診断基準(ローマⅢ)
便秘を主訴に来院する患者にすぐに下剤を投与してはならず、問診により便秘の原因を探る。便秘は器質性便秘、薬剤性便秘、機能性便秘などに分類される。
◯器質的便秘:悪性腫瘍(大腸がん)、術後狭窄、炎症性狭窄、ヘルニアなど
◯薬剤性便秘:オピオイド、NSAIDS、抗コリン薬、利尿薬、抗精神病薬、カルシウムブロッカー、などの副作用
◯症候性便秘;妊娠、糖尿病、甲状腺機能低下症、パーキンソン病、アミロイドーシスなど腸管運動を低下させる基礎疾患
◯機能性便秘:生活習慣や食物の変化、精神的な要因など
機能性便秘は器質的便秘や薬剤性便秘、症候性便秘が否定されたときに除外診断されるものであるが、機能性消化器疾患の国際的部会でローマⅢという以下の診断基準が提唱されている。
【ローマⅢ:機能性便秘の診断基準】
上記の3項目を6ヶ月前から発症し、最近3ヶ月間持続している場合に診断される。
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ちなみに過敏性腸症候群の診断基準は以下の通り。
参照:http://www.nakayamashoten.co.jp/bookss/define/pdf/ebn9-3_02.pdf