つねぴーblog@内科専門医

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移転しました。

肺動脈楔入圧とスワンガンツカテーテル

肺動脈楔入圧(PAWP)はスワンガンツカテーテルによって測定する。その原理などについて勝手に書いておきます。

 

大腿静脈あるいは内頸静脈、鎖骨下静脈などよりスワンガンツカテーテルを挿入し、右房に達した後、カテーテル先端のバルーンをふくらませて血流に載せ、肺動脈まで進める。

 

カテーテルを肺動脈内で進めていくことにより、最終的に小さな枝でカテーテルがその部分を閉塞して血流を途絶させることができる。この辞典で、カテーテルの先端から肺毛細管、肺静脈に至る静止した血液の円柱を想定できる。この円柱はつまりカテーテルの延長とかんがえることが出来、つまり延長カテーテルを通じて先の腔である左房の圧が反映されているということである。

つまり肺動脈楔入圧=左房圧と考えているのである。更に僧帽弁が開放している拡張期には正常では肺静脈床、左房、左室は等しい圧になっていて大変多くの情報を含んだ検査法である。正常値は2~12mmHg。

 

PAWPは左房に負荷のかかる疾患で上昇し、平均圧が22mmHgを超えると肺水腫が出現する。

例えば左房への流入血液量増加もしくは左室の収縮力不全などである。

PAWPが低下するのは大量出血などの循環血液量の低下時である。

 

 

追記:肺動脈楔入圧の読み方は”はいどうみゃくせつにゅうあつ”

追記:楔入とは叩き込むという意味。楔は”くさび”と読む。

追記:また、スワンガンツカテーテルは静脈内を血流と同じ方向に進めるので侵襲性は低くベッドサイドで行うことも可能。