ショックの定義と診断
ショック=血圧低下ではない。
ガイドラインではショックの定義は次のようにされている。
「全身の循環障害によって組織における酸素需給のインバランスが生じ、重要臓器のエネルギー需要を満たすことができなくなり、生体機能に異常が生じる病態」
"UCSFに学ぶできる内科医への近道"によるとショックの診断基準は次の通り。
◯血圧正常で次の症候のうち3つ以上
・不安、無感情、興奮、嗜眠、昏睡
・呼吸数≧20
・乳酸≧2mmol/L or Base Excess≦-5mmol/L
・四肢冷感か網状皮斑
・乏尿<30mL/時
・体温<36度
◯収縮期血圧<90mmHgか平均動脈圧<60mmHg +上記の症候1つ
あくまで絶対的なものではないので上記を満たすもしくは満たしそうな状況であればショックとして対応を始めることが望ましい。
また、上記の症候以外にも頻脈、CRT2秒以上、脈圧低下などもショックの早期徴候として知られている。