意識障害と意識変容の違い
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意識の評価には意識レベル(意識水準)と意識内容の2つの軸がある。
意識レベルと意識内容の両方が保たれている場合は意識清明
意識レベルか意識内容の片方でも障害されている場合、もしくは両方障害されている場合は意識障害という。特に、意識内容が障害されていることを意識変容という。
つまり、意識変容は意識障害のくくりの1つとも言える。
意識レベル低下の評価は以下の通り
【意識レベルの評価】
・傾眠:軽い刺激を与えると覚醒するが、刺激がなくなると睡眠状態になる。記憶や記銘力が障害されていることが多く、複雑な質問には正確に答えられない。
・昏迷:強い刺激によってやや覚醒するが、完全な覚醒はできない状態。簡単な質問には反応できるが見当識は強く障害されている状態。
・半昏睡:強い刺激でも覚醒できないが、顔をしかめたり払いのけるような動作はする。
・昏睡:強い刺激で覚醒できないだけでなく、顔をしかめたり払いのけるような反応もせず眠ったままの状態。
ERなど救急の現場ではJCSやGCSなどといったスケールで評価されることが多い。
意識内容が障害されていることを意識変容という。
【意識変容の評価】
・せん妄:軽度の意識混濁に精神的興奮が加わり、置かれている状況の認識や正確な判断ができなくなる状態。高齢者に多い。
・もうろう状態:意識が狭くなっておりその場その場での対応はできるが全体的な判断能力が低下している状態。
・夢幻状態:夢を見ているかのような意識体験