グルカゴン負荷試験とブドウ糖負荷試験の違い
グルカゴン負荷試験とブドウ糖負荷試験の違い
ブドウ糖もグルカゴンも血糖値を上昇させる働きがあるが、検査としてはどのような意義の違いがあるのだろうか。
グルカゴン負荷試験とは
グルカゴンとは膵臓のα細胞から分泌されているホルモンでありグリコーゲンをグルコースにして血糖値を上げるが、それと同時に直接膵臓β細胞に働きインスリンを分泌させる作用がある。
実際の検査としては、グルカゴンを注射した後のCペプチドの濃度を測定することによって膵臓のインスリン分泌能力を見る(Cペプチドはインスリンが体内で作られた量と相関してる)。
ブドウ糖負荷試験(OGTT)とは
被験者に75gのブドウ糖を飲んでもらって血糖値や血中インスリン値がどのように変化するかを検査する。グルカゴン負荷試験は内因性インスリンの分泌能をみるものであったが、OGTTは食後の血糖値の推移を再現させる試験。OGTTによって上昇した血糖値はインスリンの働きによって正常に戻るはずであるが、糖尿病の場合は血糖値をうまく正常化できない(=耐糖能異常)
(*「耐糖能」という言葉は”食事によって上昇した血糖値を正常に戻す代謝能力”という意味)。
まとめ
グルカゴン負荷試験:インスリン分泌能を見ている。
ブドウ糖負荷試験:食後の血糖値の変化=耐糖能の異常=インスリン抵抗性をみている。