虚血性大腸炎が左側結腸に好発する理由
虚血性大腸炎が左側結腸に好発する理由
虚血性大腸炎とは大腸の血流障害に伴い、大腸粘膜に原曲性の虚血性変化をきたす疾患である。動脈硬化や便秘が誘因と考えられており、高齢者の突然の左下腹部痛とそれに続く下痢や下血が典型的な症状である。
好発部位として、脾彎曲部〜S状結腸(左側結腸)が非常に多い。
下行結腸:40%ほど S状結腸:40%ほど
広島大学消化器外科講座より引用
下腸間膜動脈は末梢での吻合枝が少ないため、血流が低下した際にはじめに虚血状態になってしまうからと考えられる(右結腸はそれに比べて十分栄養されている)。
虚血性大腸炎はだいたいの場合、1〜2週間の保存的治療で治癒する。壊疽型の場合は外科的に切除が必要。