特発性血小板減少性紫斑病で免疫グロブリン大量療法を行う理由
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)で免疫グロブリン大量療法を行う理由
特発性血小板減少性紫斑病とは何らかの機序により血小板に対する抗体が産生され、血小板が破壊される疾患である。緊急に止血を要する場合や手術や分娩など止血管理が求められる場合には免疫グロブリン大量静注療法が行われる。およそ9割の症例で血小板数が増加に転じる。
直感的に何故この治療法が効果を果たすのかわかりづらいが教科書的には次のように説明される。
「大量の免疫グロブリンを投入することによってマクロファージがその免疫グロブリンを処理するので精一杯になって、抗血小板抗体(PAIgG)の結合した血小板を食べきれなくなり血小板数の減少が抑えられる。」
また、この療法は一次的にしか効果がなく、基本的にはピロリ菌除菌やステロイドが治療のスタンダード