つねぴーblog@内科専門医

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特発性血小板減少性紫斑病で巨核球が増える機序

特発性血小板減少性紫斑病で巨核球が増えるメカニズム

 

特発性血小板減少性紫斑病(ITP)とは何らかの機序で血小板に対する抗体が産生され、それにより血小板が破壊されて減少する疾患である。ITPの診断として髄液検査にて巨核球の増加が一つの重要な所見とされている。

ITPにおいて巨核球が増えるのはある意味当たり前の話である。巨核球は骨髄中に存在する最大の造血系細胞であり、血小板を産生することができる。つまり、血小板減少によって代償的に巨核球が増えて血小板を増産しようとしているわけである。1個の巨核球から数千個の血小板が作られるとされていて、血小板を放出しきった巨核球は細胞質を失い裸核とよばれるようになる。裸核は最終的にはマクロファージに貪食される。