ツンベルク管の実験とは
ツンベルク管を用いて、コハク酸脱水素酵素の反応速度を測定することができる。
手順1:酵素液(鶏の胸筋のすりつぶし液など)を主室に、メチレンブルー(Mb)とコハク酸ナトリウム溶液を複室に入れ、アスピレーターなどで管内の空気を抜く。
手順2:副室の液体を主室に移して混合し、青色が消えていく速度を調べる。
コハク酸脱水素酵素は、基質であるコハク酸から水素を奪い、奪われた水素は水素受容体であるFADに受容される。FADが受容した水素は更にメチレンブルーに渡されて無色のMbH2ができ、反応液は徐々に青色から無色になる。(コハク酸脱水素酵素は生体内においてはクエン酸回路において登場する酵素でもある)
管内に酸素が存在するとせっかく還元されてできたMbH2が再び酸化されてMbに戻って青色になってしまい実験がうまく行かなくなってしまう。そこでアスピレーターなどで空気を十分に抜いておく必要があるのである。
ツベルクリン管ではなくツンベルク管なので注意(汗