早期虚血性変化の評価方法(ASPECTS)
脳梗塞発症4.5時間以内の場合、tPAによる血栓溶解療法の適応となる。
が、その虚血の範囲が中大脳動脈領域の1/3を超えるような広範である場合には逆に出血のリスクが高くなるため推奨されない。画像的に中大脳動脈領域がどの程度虚血になっているのかを少しでも客観的に評価しようという目的のもと作られたのがASPECTS(alberta stroke program early ct scoreの略)。early CT signを点数化したものとも言える。
CTでの評価はASPECTSで10点満点
MRIで評価する場合はASPECTS+Wで11点満点
CTでレンズ核と視床を通る軸位断面とそれより2cm頭側のレンズ核が見えなくなった最初の断面の2断面にて中大脳動脈領域を10箇所に区分(DWI-ASPECTSでは深部白質(放線冠)を加えて11箇所)し、減点法で病変範囲を表す方法である。早期虚血性変化が全く無い場合は10点(MRIの場合は11点)、MCA全域に早期虚血性変化が認められた場合は0点となる。一般的に、ASPECTS7点が中大脳動脈領域の1/3に相当する。
C:尾状核、L:レンズ核、I:島皮質、IC:内包
M1〜M3:基底核レベルの中大脳動脈領域
M4〜M6:放線冠レベルの中大脳動脈領域
(+MRIの場合はW:深部白質も評価する)
いざ実践で評価するのは容易ではないので↓のサイトが非常にお勧めです。ゲーム感覚で勉強できます。