脳梗塞時に共同偏視があれば脳主幹動脈病変を示唆する
脳梗塞時に共同偏視があれば脳主幹動脈病変を示唆する
◯共同偏視の存在が意味するもの
共同偏視があるということは、「偏視している側の大脳」もしくは「偏視している側の逆の脳幹」に障害が起きているということを意味する。大脳の障害の原因としては被殻出血、内頸・中大脳動脈灌流域の梗塞、視床出血など。脳梗塞において共同偏視がある場合は、虚血巣が大きく、脳主幹動脈病変の存在を示唆されるため、緊急の再開通療法の適応になる可能性が高い。
◯共同偏視の注意点
注意点としては脳出血急性期や円環発作の初期では偏視の方向が逆向きになることが有る。病巣が注視経路に大して刺激性に働きかけた結果として眼球が病巣と逆側を向いて、その後注視経路が麻痺してくると病巣側に方向を変えると考えられている。
◯他のパターン
・眼球が正中固定でバビンスキー反射陽性→脳底動脈閉塞
・内下方偏視→視床出血、脳室内出血
・さまよう目→脳症、脳室内出血、クモ膜下出血
(参考)
+追記中