つねぴーblog@内科専門医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

移転しました。

尿中Na濃度による低ナトリウム血症の鑑別

尿中Na濃度による低ナトリウム血症の鑑別

 

低ナトリウム血症の原因はまず血漿浸透圧によって次の3つに分類される。

・高張性低ナトリウム血漿

・等張性低ナトリウム血漿

・低張性低ナトリウム血漿

に分類される。

f:id:tsunepi:20170815150108p:plain

画像引用:Ryu-SCEO 〜琉球大学 医学部PBL勉強会〜 : 9月20日 「49歳男性 意識障害」

 

この中で低張性低ナトリウム血漿がほんものの低ナトリウム血症。

(詳しくは高張性、等張性、低張性低ナトリウムの違い - つねぴーblog参照)

 

ナトリウムがどこから体外に排泄されてしまっているのかを調べるために尿Na濃度が測定される。

 

●尿Na濃度20mEq/Lをカットオフ値として、20mEq/L以下であれば腎外性(つまり尿から出ていない)と考えられ、腎臓以外の場所からの排泄が考えられる。原因としては嘔吐、下痢、炎症によるサードスペースへの移行など

 

●逆に尿Na濃度20mEq/L以上であれば腎性(つまり腎臓を経由してNaが喪失されている)と考えられる。原因は塩類喪失性腎症、利尿薬の使用、低アルドステロン症など。