VFや脈なしVTにおいてアドレナリン投与を急ぐと予後が悪化するという話
CPA(心肺停止)における心電図波形は4つに分類される。
・心室細動(VF)
・無脈性心室頻拍(pulseless VT)
・無脈静電気活動(PEA)
・心静止(asystole)
臨床的に大事なのは除細動が必要化どうか。
VFと脈なしVTは除細動必要
PEAとasystoleは除細動必要なし
画像参照:http://kangoshi-notebook.com/skill/1235/
◯
AHAガイドライン2015では、
・ショックの適応なしの心停止(PEA,asystoke)においてはできるだけ早くアドレナリンを投与したほうが良い
・ショックの適応ありの心停止(VF,脈なしVT)においては2分間のCPRを行った後、アドレナリン投与(以後、3−5分に一度)する
となっている。
何故、2分間のCPRを行った後投与であり、2分以内に投与してはならないのだろうか?その根拠としては↓の統計解析がある。
最初のショックから2分以内にアドレナリン投与を行うと、2分後以降にアドレナリン投与をしたグループに比べて、自己心配再開(オッズ比0.71)も生存率(オッズ比0.70)も脳機能予後(オッズ比0.69)もいずれも悪化したと報告されている。