動脈血栓症と静脈血栓症の違い
動脈血栓症と静脈血栓症の違い
◯動脈血栓症
(心筋梗塞発症のイメージ図)
http://heart-clinic.jp/index.php?%E5%BF%83%E7%AD%8B%E6%A2%97%E5%A1%9E
動脈血栓症は上のイラストのように動脈壁に形成されていたプラークが破綻することに寄って血小板の活性化、血小板凝集塊が成長し、血流が途絶えることによって発症する。つまり、動脈血栓の本体は主に血小板血栓なので、当然治療法としては抗血小板療法(血小板の粘着、凝集を抑制)を行う。動脈血栓が起こるのは当然”動脈”!よって脳梗塞、心筋梗塞、末梢動脈血栓症などが起こりうる。
抗血小板薬の例としてはアスピリン、シロスタゾール、クロピドグレル、チクロピジンなど。
◯静脈血栓症
画像参照:ワーファリン[ワルファリンカリウム]作用機序、特徴、副作用
静脈血栓症における血栓は上のイラストのように血流のうっ滞(静脈でゆっくりだから)することにより凝固因子活性が上昇し、トロンビン形成が亢進することで起こる。
凝固活性化を抑制するのを目的として抗凝固療法を行う。静脈塞栓が起こるのは”静脈”。肺塞栓や深部静脈塞栓症などがある。
抗凝固療法の例としてはヘパリン、ワーファリンなど。