腰椎レントゲンの適応
救急外来受診で腰痛を訴える患者の中で緊急性のある腰痛は3%程度しかない。およそ70〜80%は急性腰椎症、所謂ぎっくり腰と言われており特に治療をしなくても1ヶ月以内に軽快する。
ルーチンで腰椎レントゲンを取ることはコストの点でも放射線被曝の点でも望ましくない。また腰椎レントゲンを取ったところでその所見と診察時の所見が結びつく可能性も高くはなく、ルーチンでの撮影は推奨されない。以下、腰椎レントゲンを取るべきケースを紹介
【腰椎レントゲンの適応】
●大きな外傷
→骨折
●年齢:18歳以下、50歳以上
→18歳以下:腰椎分離症、腰椎すべり症、癌、感染など
→50歳以上:癌、腹部大動脈瘤、骨折
●1ヶ月以上軽快しない腰痛
●夜間痛
(痛みで眠れない、鎮痛薬が効かない痛み、絶え間ない安静時痛)
→重篤な疾患を示唆
●既往歴:免疫不全状態(悪性腫瘍、ステロイド、HIV)
→骨髄炎や硬膜外膿瘍などの可能性
●発熱、説明のつかない体重減少
→感染や悪性腫瘍を示唆
●麻痺のある場合
また追記、更新します。