つねぴーblog@内科専門医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

移転しました。

willson病でアミノ酸尿が出る理由

willson病でアミノ酸尿が出る機序

 

willson病とは肝臓におけるセルロプラスミンの合成異常により、肝臓に取り込んだ銅をうまく胆汁に排泄することが出来ず、銅が肝臓、脳、腎臓、角膜などに沈着してしまう疾患である。本来、銅を運搬するセルロプラスミンが少なくなっているので銅は代わりにアルブミンに結合する。しかし、アルブミンと銅は解離しやすいため尿中に銅が排泄される。その結果、尿は腎臓の近位尿細管を傷害しアミノ酸を再吸収できなくなり、アミノ酸尿が出現するようになる。また、アミノ酸のほかにも尿酸の再吸収も出来なくなるので血中の尿酸濃度も低下する。