つねぴーblog@内科専門医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

移転しました。

水平感染と垂直感染の違い

どこから病原体が入ってくるのかという観点で感染経路を水平感染と垂直感染の2タイプに分けることができる。

 

■水平感染とは感染源から周囲に感染が伝わるタイプのもので次の4種類が代表的。

1,接触感染(狂犬病、性病など)

2,飛沫感染(インフルエンザ、肺炎など)

3、空気感染(結核、麻しん、水痘など)

4,媒介物感染(食中毒、血液感染など)

 飛沫感染と空気感染については

飛沫感染と空気感染の違い - 雑学者ワナビー

を参照。

 

■垂直感染とは

垂直とはつまり母から子の方向に伝わる感染のことを言う(=母子感染)。これには3つのタイプが有る。

1,経胎盤感染(胎盤を介して病原体が胎児の血液に進入する)

例…梅毒、トキソプラズマ、風疹、サイトメガロウィルス、HIV

2、産道感染(分娩時に産道に入る病原体が児に伝わる)

例…B群レンサ球菌、クラミジア、HBV、HSV、HIV

3,母乳感染(母乳を介して病原体が子供に伝わる)

例…HTLV-1、サイトメガロウィルス

これらは主な感染経路であって、必ずしもこれに限定されるわけではない。HIVは経胎盤感染、軽産道感染、経母乳感染もしうる。 ただし母乳感染の可能性は非常に低いので上の例では挙げなかった。