糸球体疾患自分用まとめ
まず大きく分けて、
1「血尿or蛋白尿だけのもの」
2「血尿or蛋白尿がでて慢性腎不全に移行するもの」
の二種類がある。
血尿or蛋白尿だけのものは更に急性と慢性に分けられる。
急性のものは基本的に小児に浮腫として発症。
具体的には、溶連菌感染後糸球体腎炎と微小変化群がある。
溶連菌感染後糸球体腎炎は溶連菌に感染した後に炎症細胞が糸球体の毛細血管に集まり、毛細血管が圧迫されて正常に濾過できなくなる。すると水の貯留が起こり浮腫となる。
また、炎症細胞が沢山集まるので病理的には核がたくさん見えて富核の状態。
微小変化群は組織的には正常なのだが、電荷の異常が起こり、アルブミンが漏れてしまう。低アルブミンが原因で浮腫が起こる。
溶連菌感染後糸球体腎炎と微小変化群で浮腫の起こる理由が違うのがポイント。
続いて、慢性のものは検診の尿異常で発見されることが多い。
IgA腎症や膜性腎症が代表的。
IgA腎症では血尿、膜性腎症では蛋白尿。
IgA腎症は限局してimmune complexが形成される。
膜性腎症では係蹄壁の部分にimmune complxが沈着して基底膜が肥厚する。
これらは基本的にはCKDには移行しない(もちろん、重症例は移行しうる)。
続いて、「血尿or蛋白尿がでて慢性腎不全に移行するもの」としては
巣状糸球体硬化症と膜性増殖性腎炎がある。
これらは血尿と蛋白尿両方共出て、ネフローゼになる。
巣状糸球体硬化症ではメサンギウム基質が、膜性増殖性腎炎ではメサンギウム細胞が増殖する。これらCKDに移行する疾患では糸球体の壊れ方が酷い。故に修理しようとして細胞が増殖して瘤になる。故に他の正常な毛細血管部分も圧迫されて潰れてしまう。その結果、GFRが低下して腎不全となるのである。