BUN/Cre高値の原因
Creは腎不全の時に上がる。
BUNも腎不全の時に上がるが、Creと違い他の原因でも上昇しうる。
BUNとはblood urea nitrogenの略で血中尿素窒素のことである。これは名前の通り、血液中の尿素に含まれる窒素の量を測定したものである。尿素は摂取したタンパク質や組織の分解物の最終代謝産物であり、腎臓の糸球体で濾過された後、尿細管で半数が再吸収され、残りは尿中に排泄される。腎機能が低下していると濾過されずに循環に戻るため、BUNが上昇してしまう。
■BUNが高値となる原因
1.タンパク食などでタンパクが多い場合
2.消化管出血。赤血球が壊れるとタンパク質が放出される。
3.感染症などで筋肉(タンパク)の異化が進む時
4.脱水の時(水の再吸収が増えると同時にBUNも共輸送されて増える)
■BUN/Crの意味
前述のとおり、Crは腎臓の影響のみを受けるのに対しBUNは腎臓以外の影響を多く受ける。両方とも高値を示す場合は腎不全を示していると考えられるが、BUN/Crの値によっては腎臓以外の影響も推定することが可能である。
BUN/Crの正常値は10。
20以上は高値。原因も上に述べた4つがメイン。
もちろんBUN/Crは低下することもあるが原因としてはタンパクの摂取不足や透析療法後などが考えられる。透析をすると低下してしまう理由は尿素は分子量が小さく透析によって簡単に除去されてしまうからである。