つねぴーblog@内科専門医

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エフェドリン、ネオシネジンの違い

エフェドリン®(塩酸エフェドリン)、ネオシネジン®(塩酸エチレフリン)の違い

 

全身麻酔中は麻酔薬による血管拡張や交感神経遮断によってしばしば血圧の低下が見られる。その対応として用いられる薬剤でエフェドリンやネオシネジンが代表的である。

これらの薬剤はアドレナリン受容体を刺激するという点でアドレナリンやノルアドレナリンなどのカテコラミンと同じであるが、作用持続時間が長く、循環系への作用が穏やかであり、ボーラス投与(短時間での投与)に向いている。

 

エフェドリンとネオシネジンはα受容体とβ受容体に働き血圧の上昇に加え、脈拍も増加させる。投与量が少ない場合はβ刺激が優位となって(つまり相対的にα刺激が低下して血管拡張してしまい)投与し始めの時に血圧が低下することがある。緊急的に昇圧が必要な場合では投与後の血圧低下を防ぐという意味でも多めの量の投与が推奨される。

 

投与量としては一回あたりエフェドリン;4〜8mg、エチレフリン:1〜2mg程度。