ポリファーマシーとは何か
ポリファーマシーとは何か
とある報告によると65歳以上の高齢者の救急外来受診者の9割は何らかの内服をしており、平均すると4〜5剤にもなるという。
ポリファーマシー(=多剤併用)とは薬の飲み過ぎによって相互作用などによる症状が出ることを言うが具体的な定義があるわけではない。ただ、5剤内服で50%、8剤以上の内服で100%薬の副作用(相互作用)が起こるとも言われている(故に8剤以上の併用をポリファーマシーと呼ぶこともある)。
高齢者では薬の副作用が若年者よりも起こりやすいが、その原因は以下のとおり。
・認知機能低下(飲み忘れ、飲み過ぎ)
・筋力低下、相対的脂肪の増加(脂溶性薬剤の半減期が長くなる、水様性薬剤の血中濃度が変動しやすくなる)
・腎機能低下(eGFR低下により薬剤の血中濃度が高くなりやすい)
・自律神経機能の低下(薬剤性の起立性低血圧が起こりやすくなる)