カロナール®やアセリオ®などアセトアミノフェンは広く用いられる解熱鎮痛薬である。が、その効果のほどはいかほどなのだろうか。
Acetaminophen for Fever in Critically Ill Patients with Suspected Infection(by N Engl J Med 2015; 373:2215-222)によれば…
感染症でICU入院している患者にアセトアミノフェン(Perfalgan®)1000mgを点滴で6時間毎(1日4000mg)投与するとプラセボ群に比べて体温は平均0.29度しか下がらなかったと報告されている。
ピークの体温はアセトアミノフェン群は38.4±1.0°C でプラセボ群は38.6±0.8°C。対象患者は16歳以上で38度以上の発熱を伴う感染症患者700人。原疾患に対する抗菌薬は投与済み。また、アセトアミノフェン投与群とプラセボ群の90日間の予後は変わらなかったと報告されている。
アセトアミノフェンによる解熱が予後に関わらないというのは予想通りであるが、解熱作用がプラセボに比べて0.3度とはほとんど誤差の範囲ではないであろうか…?
また何かありましたら追記します。