のたうち回るような激痛に使う鎮痛薬は?
救急外来での疼痛患者に使う鎮痛薬として次のようなものがしばしば用いられる。
・アセリオ®(アセトアミノフェンの点滴薬)
・ロピオン®(ロキソニンの点滴薬)
・ボルタレンサポ®(ジクロフェナク坐薬)
アセリオはアセトアミノフェンなので副作用が少なく非常に使いやすい上に鎮痛作用と解熱作用も有るため中等度の痛みや発熱に対しては頻用されるのではないだろうか。
ロピオンもアセリオ同様点滴から投与することが出来るが、NSAIDSであるため胃潰瘍や腎障害などの副作用はある。ボルタレンサポは坐薬なので即効性に優れている。明らかな尿管結石などにはすぐに用いられ効果も迅速。
救急外来でこれらの薬を使っても全く効果がなく、のたうち回ってるような場合はペンタゾシン(ソセゴン®)の皮下注射ないしは筋肉注射が時に用いられる。モルヒネ換算で10mgと同程度の効力があるとされているので非常に強い鎮痛作用が期待される。が、麻薬処方箋が必要ないので救急の現場で使いやすい。
【注意点】
・皮下注や筋肉注射では副作用である呼吸抑制が起こることはまず無いと言われているが、万が一呼吸抑制が起こる場合は拮抗薬ナロキソンを用いる。
・天井効果があり投与量を多くしても一定以上は効果がないことにも注意。
・交感神経刺激作用が有るため血圧上昇や心拍数上昇から心仕事量は増加するため、心不全や心筋虚血患者では避ける。
また追記します。