急性喉頭蓋炎で気道確保はいつするべきか
急性喉頭蓋炎における気道確保の適応
急性喉頭蓋炎は喉頭蓋の浮腫により気道を圧迫して窒息を引き起こしうる。なので重症例では速やかに気道確保が必要であるが、軽症の急性喉頭蓋炎ではしなくて良いのだろうか、それとも予防的に気道確保をするべきなのだろうか。
適応基準があったのでご紹介。
急性喉頭蓋炎における気道確保の適応と方法(ENTONI,40:48-55)によれば以下のような状況で気道確保を必要することを推奨されている。
・喉頭蓋の腫脹のみでなく、披裂喉頭蓋ヒダや披裂部、また仮声帯や声帯にまで浮腫状腫脹が及ぶ場合
・咽頭痛出現から呼吸症状までの進展が2日以内
・炎症が活動期で顕著な症例(白血球数、CRPの顕著な上昇)
・糖尿病や肺疾患などの基礎疾患合併症例
気道確保は呼吸困難が困難になってからでは難易度が格段に上がるために迷うぐらいなら行ったほうが良い。医療者と患者双方にとって安心。ちなみに日本では急性喉頭蓋炎における気道確保される割合は約10%前後とされている。
【喉頭の解剖イラスト】
引用元:gastropedia(ガストロペディア) 消化器にかかわる医療関係者のために