つねぴーblog@内科専門医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

移転しました。

EtCO2とは何か

EtCO2とはend tidal CO2の略であり、日本語で言えば呼気終末炭酸ガス濃度のことである。

 

EtCO2は呼気に含まれる二酸化炭素の分圧であるので、血液中の二酸化炭素分圧と相関する。二酸化炭素は血中の二酸化炭素を測定するのに比べて呼気の分圧を測定するだけで良いので侵襲的でなくて更に持続的な測定が可能である。

 

EtCO2とPaCO2は相関するとはいえ一致するわけではないが、換気と血流が一致していれば肺胞と動脈の二酸化炭素分圧は通常2~3mmHgしか違わない(一般的にPaCO2の基準値は35~45程度なのに対してEtCO2の正常値は35~45である)。しかし、換気と血流の不均等が存在すると、ETCO2は低下し、PaCO2とのずれは大きくなってしまう。

(例:ショック、肺塞栓、COPDなど)

 

■EtCO2上昇の原因(PaCO2が上昇する場合)

・部分的な気道閉塞

・低換気

・代謝亢進(発熱、体温上昇、敗血症など)

 

 

■EtCO2低下の原因(PaCO2が低下する場合)

・過換気

・ショック、低体温(末梢でCO2が産生されないから)

・肺塞栓(血中から肺胞にCO2がいかないから)

・食道挿管