つねぴーblog@内科専門医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

移転しました。

髄膜刺激症状とその検査法

髄膜刺激症状とその検査法

 

項部硬直・・・仰臥位の状態で頭部を前屈させると不随意的な抵抗があり曲がりにくい。傷ついた髄膜が引き延ばされるために患者は痛みを覚え、顎が前胸部につかなくなる。なお、項部硬直は高齢者の1/3で偽陽性となるため、決して特異的な検査法とはならない。

 

Kernig徴候・・・仰臥位の状態で足を持ち上げると抵抗により膝を135°以上伸展できない。

 

Brudzinski(ブルジンスキー)徴候・・・仰臥位の状態で頭部を前屈させると股関節・膝関節が自動的に屈曲して両足が胸の方に引っ張られる。Kernig徴候とBrudzinski徴候は感度が低いため有用性は低い。

 

neck flexion test・・・直立した状態で頭部を前屈すると屈曲時に抵抗や疼痛があり、顎が胸につかない。

 

jolt accentuation・・・頭部を横に振ろうとしても頭痛のため振ることができない。項部硬直の難しい高齢者ではこの方法も試みる。

 

*最初の3つの検査方法は医療者が行う他動的な試験。最後の2つは患者自身にしてもらう試験。

様々な髄膜刺激徴候があるが、いずれも刺激状態にあるくも膜下腔を貫通している脊髄神経を伸展させる動きへの拒否反応ととらえることができる。