脊柱側弯症のrib hump(肋骨隆起)とは何か
脊柱側弯症とは前額面(患者を前から見た時)で脊柱が横に湾曲している状態である。
上記イラストは側弯症とパワープレートより引用
分類としては原因不明の特発性脊柱側弯症と続発性脊柱側弯症とがある。
・特発性脊柱側弯症は最も頻度が高く、発症年齢によって乳児期側弯症、学童期側弯症、思春期側弯症と分類される。
・続発性脊柱側弯症は脳性麻痺、筋ジストロフィー、神経線維腫症などに発症する。
本症では脊柱が横に曲がってしまうが、更に特徴としては凸側の肋骨がねじれて隆起して飛び出たようになる(肋骨隆起=rib hump)。視診の際は前屈試験を行い、凸側において肋骨隆起を確認する。
この他にも脊柱側弯症の検診ポイントとしては…
・肩の高さの不均衡の有無
・どちらか一方の肩甲骨が浮き出ていないか(prominent scapula)
・ウエストラインが非対称でないか
などがある。
観血的固定法と非観血的固定法の違いと適応
骨折治療:観血的整復固定法と非観血的整復固定法の違い
骨折の治療は主に整復、固定、リハビリテーションに分けられる。整復や固定はその方法により非観血的方法と観血的方法に分けることができる。
ざっくり言えば観血的・非観血的という言葉は文字通り、
観血的=血を観る=外科的治療法
非観血的=血を観ない=内科的治療法
という意味になる。
骨折や脱臼などでずれてしまった骨は整復して解剖学的に正常な位置に戻す必要がある。その後、正しい位置からずれてしまわないように固定が必要となるのである。
・非観血的固定法
外固定とも呼ばれていて、代表的な方法がギプス包帯。ギプスの水につけると固まる性質を利用して患部を固定する。あまりきつくまくと後にコンパートメント症候群という合併症を引き起こすので注意。
・観血的固定法
ギプス固定のように外からの治療とは異なり、ずれてしまっている骨を外科的に固定する。方法としてはAOプレートやキュンチャー髄内釘、ねじなどがある。このような侵襲的な治療を行うのには次のような
【観血的固定の適応】
・解剖学的に骨癒合が難しそうな骨折(膝蓋骨や肘頭の骨折)
・関節内骨折(関節にかかる骨折では転移も大きいので保存的な治療では機能回復は困難。また、何ヶ月もギプス固定をしていると拘縮の危険性もある)
・高齢者(安静臥床を続けていると急速に認知機能が低下する危険性がある)
・血管損傷なども合併していて手術が必要な場合
など