つねぴーblog

元「とある研修医の雑記帳」。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

風邪患者に「唾を飲むと痛いですか?」と聞く理由

風邪患者に「唾を飲むと痛いですか?」と聞く理由

 

【咽頭痛と嚥下痛の違い】

咽頭痛と嚥下痛は似たようで異なる概念である。嚥下痛は何かを飲み込んだ時に痛みを生じる、嚥下動作の痛み。一方で咽頭痛は咽頭という部位の痛み、また頸部の痛みも拡大解釈されて”咽頭痛”の範疇に入る場合もある。

 

嚥下痛は風邪など上気道の炎症を示唆するが、咽頭痛は風邪だけでなく死に至る重篤な疾患が背景にある可能性もあるので注意が必要。

 

咽頭痛や風邪を主訴に来る患者には「つばを飲むと痛いですか?」と問診する。

◯「つばを飲むと痛いです」との訴えであれば病変は咽頭もしくは喉頭にあると考えるのが自然であり風邪を示唆する。

→鑑別するべきは細菌性咽頭炎(溶連菌感染症)、扁桃周囲膿瘍、喉頭蓋炎など

 

◯一方、「喉が痛い。でもつばを飲み込んでも痛くない」という患者がいたらそれは風邪による喉の痛みでない可能性があるので要注意。

→鑑別するべきは急性喉頭蓋炎、扁桃周囲膿瘍、咽後膿瘍、Lemierre症候群、Ludwigアンギーナなど(所謂five killer sore throats)