羞明の原因とその機序
羞明の原因とその機序
羞明とは光を過度にまぶしく感じてしまう状態である。光の通り道の前半部分に異常物体があり、それにより光が散乱しまぶしく感じると説明される。
原因としては大きく分けて
角膜炎
白内障
虹彩毛様体炎
などが知られている。
角膜炎:角膜の表層の疾患に加えて、細菌やアレルギーなどによる角膜実質の障害やガラス片などの角膜異物でもしゅう明は生じる。光の通り道の入り口部分である角膜の部分に物体があると光は当然散乱し、まぶしく感じられる。
白内障:白内障では光の経路である水晶体が濁るので当然光が乱反射してまぶしくなる。
虹彩毛様体炎:ベーチェット病やサルコイドーシスなど。これらは炎症細胞が前房に進入し、増殖した炎症細胞が光を散乱してまぶしく感じる。
先天性緑内障:緑内障では眼圧が高くなるので角膜が引き延ばされ、角膜実質を構成しているコラーゲン繊維の配列が乱れて光が散乱してしまう。
また、機序は不明であるが髄膜刺激症状や偏頭痛、精神疾患の患者でも羞明を呈するケースがみられる。