つねぴーblog@内科専門医

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神経性食思不振症で成長ホルモンが上昇する理由

神経性食思不振症で成長ホルモンが上昇する理由

 

神経性食思不振症(神経性やせ症)とは病的な痩せをきたす摂食障害である。心理的要因・社会的要因・生物学的な要因などによって現れる精神疾患で、「他人からどう見られているか」に異様にこだわるためにそれが摂食障害として現れる。


成長ホルモンとは代謝や成長に関係するホルモンであるが、その分泌には日内変動が見られるほか、睡眠や飢餓、運動、ストレスによっても分泌は促進される。栄養状態が悪いとIGF-1が低下し、成長ホルモンがネガティブフィードバック的に増加させようとして多く産生されるのである。また逆に、高血糖・高脂血症では成長ホルモンの分泌は抑制される。たとえばCushing症候群による高血糖、甲状腺機能低下症による脂質異常症など。