つねぴーblog

元とある研修医の雑記帳。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

内分泌まとめ

外分泌:腺組織が導管を通じて表皮や消化管などの管腔に物質を送り出す現象。
それに対して内分泌は腺組織が血中に送り出す。

(ホルモン受容体3種類)
1:受容体が核に存在するパターン→甲状腺ホルモン、ステロイドホルモン
2:細胞膜にあり、受容体がチロシンキナーゼ活性を持つ→インスリン
3:細胞膜にありGTP結合タンパク型・・cAMPが産生され、PIを分解してIP3とDGを作る。

■視床下部・下垂体前葉

(解剖学的に)

視床下部は間脳の一つで脳下垂体はその正中隆起から垂れ下がっている。下垂体は前葉中葉後葉からなるが8割が前葉2割が後葉。中葉は瘢痕的。

(室傍核の小細胞と大細胞)

視床下部神経核の一つである室傍核の小細胞は数種類のホルモンを産生し、下垂体門脈中に分泌する。
大細胞や視索上核の細胞はバソプレシンやオキシトシンを産生し、長い軸索を介して下垂体後葉に運ぶ。


■下垂体前葉ホルモン

(前葉ホルモン6つ)

副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)
甲状腺刺激ホルモン(TSH)
成長ホルモン(GH)
プロラクチン(PRL)
黄体形成ホルモン(LH)
卵胞刺激ホルモン(FSH) (LHとFSHをまとめて性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)ともいう。

【覚え方】
幸福の黄色い卵、成長してプロになる
幸…甲状腺刺激ホルモン(TSH)
福…副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)
黄…黄体形成ホルモン(LH)
卵…卵胞刺激ホルモン(FSH)
成長…成長ホルモン(GH)
プロ…プロラクチン(PRL)



(糖たんぱくとペプチドの分類)

甲状腺刺激ホルモンとゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)が糖たんぱくでそのほかはペプチドホルモン。


■成長ホルモンについて

(2つの役割)

・成長促進作用
成長するには骨が長軸方向に伸びなければならないが、まず骨端部に軟骨原基が形成され、その内部組織が吸収されながら次第に骨組織に置換されていく(軟骨内骨化)。成長ホルモンは骨や軟骨周辺組織にインスリン様成長因子1(IGFー1)を産生させ、IGF-1と強調してこの作業を促す。

・代謝作用
成長ホルモンにはタンパク同化作用があり、アミノ酸の細胞内への取り込みを促進し、タンパク合成をする。
なぜならからだが大きくなるには筋肉を作る必要がある。また、脂質異化作用と、抗インスリン作用(血糖上昇作用)を持っている。


(分泌:寝る子は育つはほんと?)

GH分泌は日内変動があり、睡眠後3〜4時間後にピークがある。ストレスが加わると視床下部からGHRHが分泌され、GHが上がってしまう。よって採血時のストレスでも変化してしまうので一回測定したところで何かの指標になるわけではない。
一方IGFー1はGHの総分泌量と比例し、更に日内変動がないので一回の測定で臨床的意義がある。しかし、IGFー1の最大の産生器官は肝臓なので肝機能障害があったりするとIGF−1からGHの総分泌は推定できなくなる。


(GH産生の調節)

GHRHは促進。ソマトスタチンは抑制。(ソマトスタチンはランゲルハンス島D細胞や、視床下部で産生)
胃などの消化管にある内分泌細胞はグレリンというペプチドを分泌し、これがGHの分泌を促す。
グレリンは空腹によって分泌、摂食で抑制。
グレリンの"ghre"は、"grow"(成長)の印欧基語であることと"GH-releasing peptide"に因み命名された。

(分泌促進因子と抑制因子列挙せよ)

分泌促進因子
インスリン:血糖値が下がるので血糖上昇ホルモンであるGHの分泌が促進。
グルカゴン;グルカゴンを筋肉注射すると血糖値が上がるが、その刺激でインスリンが分泌される。
アルギニン:GHはアミノ酸を細胞内に取り込んでタンパク合成を促すので、その材料であるアミノ酸、特にアルギニンが強い促進作用を持つ+視床下部のソマトスタチン合成抑制も考えられる。
ドパミン:視床下部でGHRHの分泌を促す。
クロニジン:視床下部の交感神経中枢にあるシナプス前α2受容体を刺激して、カテコールアミンの分泌を抑制する降圧薬でGHRHの分泌を促す。


分泌抑制因子

ブドウ糖:血糖値上昇によってGHの出番をなくす。
ドパミン受容体遮断薬:視床下部でGHRHの分泌を抑制する。

■プロラクチンの役割

(乳汁分泌:エストロゲン、プロゲステロン、プロラクチン受容体)

プロラクチンは乳汁分泌と性腺抑制作用をもったペプチドホルモン。
乳汁は分娩しなければ不要なので、妊娠を契機に増産されたエストロゲンは乳腺の発達とプロラクチンの合成、プロゲステロンは腺房の発達を促し、授乳に向けて着々と準備を整える。
しかし、エストロゲンとプロゲステロンは乳腺細胞のプロラクチン受容体を減少させて、乳汁分泌にストップをかけているが、胎盤が娩出されるとエストロゲンとプロゲステロンが減少し、乳腺細胞のプロラクチン受容体が一気に増加する。
するプロラクチンが次々と結合できるようになり、乳腺細胞で乳汁分泌が増える。しかし、これを乳管に放出(射乳)するのはオキシトシンの役割。

(性腺抑制作用:ドパミン、無月経)

視床下部でドパミンはプロラクチンの分泌を抑制するが、フィードバックによってプロラクチンはドパミン分泌を刺激する。増産されたドパミンは黄体形成ホルモン放出ホルモンの周期的分泌を抑制するのでLHおよびFSHの規則正しい分泌周期が乱れ、女性では無月経になる。男性でLHとFSHの分泌が低下し、性欲減退をもたらす。

(分泌と調節)

プロラクチンも成長ホルモンと同様にパルス状に分泌され、睡眠とストレスによって亢進する。


■視床下部のホルモン

視床下部は下垂体前葉を標的細胞とするホルモンを産生し、下垂体門脈中に分泌している。
現在のところ、7種類のホルモンが発見されている。

成長ホルモン放出ホルモン→成長ホルモン分泌促進

甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン→甲状腺刺激ホルモン+プロラクチン分泌促進
(注)脳や脊髄の広範囲な部位で多様な活性化作用を持っているので脊髄小脳変性症の治療薬として使われる。


副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)→副腎皮質刺激ホルモンの分泌促進
また、CRHは睡眠によって分泌が低下し、起床前後に最高値になる。

黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)→LHRHという名前だが、LHだけでなくFSHの分泌も促進する。であるからゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)とも呼ばれる。また、LHRHがLHとFSHの分泌を刺激するにはパルス状の分泌が不可欠で、もしLHRHを一定速度で静脈注射すると下垂体前葉のLHRH受容体が減少してしまう。また、パルスは周期的に変化してこれが女性の月単位での性周期を導く。


ソマトスタチン・・成長ホルモンや甲状腺刺激ホルモンの分泌を抑制する。(膵島D細胞や消化管内神経細胞でも産生される:前者はインスリンやグルカゴン、後者はヒスタミンやガストリンの分泌を抑制)

プロラクチン抑制因子:プロラクチンの分泌を抑制(おそらくドパミンと考えられている)。

プロラクチン放出ペプチド:プロラクチンを放出するペプチド


■下垂体後葉

視床下部の室傍核大細胞と視索上核細胞は抗利尿ホルモンとオキシトシンを産生し、長い軸索を下垂体後葉に向かって伸ばし、その終末から血中に分泌する。あくまでホルモンが作られるのは視床下部。後葉から出荷される。


■バソプレシンについて(V1a,V1b,V2について)

もともと血管収縮ホルモンとして発見されたので(vaso(血管)pressin(pressure=締め付ける))という意味があった。
バソプレシンの受容体にはV1a,V1b,V2の3つがある。
V1a受容体は主に血管平滑筋に存在して血管を収縮させる。
V1b受容体は下垂体前葉に存在し、副腎皮質刺激ホルモンの分泌を促す。
V2受容体は腎臓の集合管主細胞に存在し、水の再吸収を促進する。
更にV2受容体は血管内皮細胞にも存在し、von willebrand因子(VWF)の分泌を促す。

(V2の役割、アクアポリン)
ADHは主催棒の血管側細胞膜に存在するV2受容体に結合する。すると、直下のGタンパク質の立体構造を変化させ、αサブユニットを乖離し、cAMPの増産を介してプロテインキナーゼAを活性化する。キナーゼAは細胞内の小胞をリン酸化して、管腔側に送り出す。この小胞は細胞膜にはまって、内部に含まれているアクアポリン2が門のように開き、管腔側から細胞内へ、更に細胞内から血管側へとみずを流していく。すると、尿量は減少して濃くなり、血液は薄くなる。


(バソプレシンの分泌と調節)

ADHは血を薄くするホルモンなので、血が濃くなると出番が回ってくる。

ADHが働けば水の再吸収で循環血漿量は増加する。よって、循環血漿量が減少すると出番が回ってくる。左心房には進展受容体、頸動脈と大動脈には圧受容体があり、これらの刺激が迷走神経を介して視床下部のADH産生細胞に分泌を促す。逆に循環血漿量が増えればADHの出番は無くなる。

ADHの促進薬
クロルプロマジン
ハロペリドール
カルバマゼピン
イミプラミン
アミトリプチリン
ビンクリスチン

ADHの阻害薬
アルコール


■オキシトシンについて

室傍核大細胞や視索上核細胞で産生され、下垂体後葉から血中に分泌される。子宮収縮作用と乳汁の乳管への放出作用を持ち、妊娠分娩時には大活躍する。

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■甲状腺の解剖学・組織学


甲状腺は頸部の全面に存在する蝶の形をした臓器で右葉と左葉に分かれているが中央は峡部でつながっている。顕微鏡で観察すると一層の濾胞上皮細胞が連結して作られた濾胞がみられる。濾方の内部にはコロイドという物質が均一に存在していて、その主成分はサイログロブリン(Tg)である。また、濾胞周囲には傍濾胞上皮細胞(C細胞)が散在し、カルシトニンを分泌し、血中カルシウム濃度を下げる。


(甲状腺ホルモンの合成)

コロイドの主成分であるサイログロブリンは1分子当たり140個のチロシン基を持ち、送り込まれる夫ヨードを待ち構えている。食事中のヨード(I)はヨードイオンとして腸管から吸収され、血中に入り、甲状腺にたどり着く。濾胞上皮細胞膜にはナトリウム/ヨード共輸送体があり、これを利用してヨードイオンを取り込む。そして細胞内で濃縮して酸化してIに変えた後、サイログロブリンの待ち構えるコロイド内に分泌する。コロイド内に入ったIは甲状腺ペルオキシダーゼの左様で速やかにサイログロブリンのチロシン基に結合するが、チロシン基にIが1つ結合した物をMIT、2つ結合した物をDITと呼ぶ。そしてDITとDITがエーテル縮合するとT4、DITとMITがエーテル縮合するとT3またはrT3となる。そして濾胞上皮細胞はこれらを結合したサイログロブリンごと細胞内に飲み込む。そしてリソソームで切り離し、甲状腺ホルモンだけを血中に分泌する。

(甲状腺ホルモンの運搬)
血中に分泌された甲状腺ホルモンはタンパクと結合する。以下の3つ。
・サイロキシン結合グロブリン
・サイロキシン結合プレアルブミン
・アルブミン
甲状腺ホルモンはこれらのタンパクと結合していると作用を発揮できず、遊離することによって初めてホルモンとして機能を果たすことが出来る。


(甲状腺ホルモンの代謝、体が弱ってるときはどういう割合になるか)

T3:トリヨードサイロニン(活性が最も強い)
T4:サイロキシン
rT3:逆トリヨードサイロニン

割合としてはT4が全体の93%。しかし、T3はT4の5倍の活性を持つ。合理的に考えるならばT3の割合を増やせばいいのであるが、アクセルを踏みすぎるとオーバー非イートとなってしまうので、T3の割合はそこそこにして、むしろrT3に変換したりして活性を抑制している。弱ってる人にアクセルを踏み続けると体が壊れてしまうので、そういう場合はT4からT3にする酵素が抑制され、それに伴ってrT3への変換率が上昇する。具体的には、飢餓や外傷、手術後などは低T3症候群と呼ばれる。


(甲状腺ホルモンの作用)

甲状腺ホルモンが甲状腺ホルモン受容体に結合すると、DNAの調節エレメントに働きかけ、mRNAの転写を促進し、標的細胞はアクセルを踏み込まれた状態になる。代謝がフル回転で熱産生。また、ネガティブフィードバック機構を持ち、暴走しすぎないようになっている。


@神経:甲状腺ホルモンがないと無気力、思考停滞。新生児から不足しているとクレチン症=精神遅滞
@代謝系:糖吸収を速め、LDL受容体upで血清コレステロール値低下、タンパク異化作用=過剰だと筋萎縮

(クレチン症)

甲状腺ホルモンがないと精神遅滞+骨成熟がが出来ない。
甲状腺ホルモンは骨成熟に不可欠なので骨化の未熟な組織が骨端に散財し、骨が長軸方向に伸びられない。その結果、四肢が不釣り合いな体型となる。

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☆カルシウム代謝と副甲状腺

(血中カルシウム濃度を調節する物質3つ。)
人の中にはおよそ1kgのカルシウム。その99%が骨や歯牙に。
血中には8.5~10.5mg/dlという狭い範囲に維持されている。この調節を担うのは副甲状腺ホルモン(パラトルモン)、活性化ビタミンD、カルシトニンの3つ。


カルシウムの吸収は消化管(特に小腸)で行われ、活性かビタミンDによって促進される。

壮年期にはカルシウムの消化管からの吸収と尿中での排泄量が平衡を保っている。
成長期にはカルシウムの吸収量が排泄料を上回る。
また、骨はカルシウムの倉庫のような役割も果たし、骨吸収で血中カルシウムの上昇。骨形成で血中カルシウムの低下。
大半のカルシウムイオンはアルブミンと結合していて、実際に生理活性のあるのは遊離型のカルシウムイオンだけ。



【カルシウムの調節機構:パラトルモン、活性化ビタミンD、カルシトニン】
■副甲状腺ホルモン

副甲状腺というのは甲状腺の左右両葉の背面に存在する米粒大の器官で、上下2個ずつ、計4個ある。副甲状腺には主細胞と好酸性細胞の2つがあり、パラトルモンを分泌するのは主細胞の方。

パラトルモンの標的は骨と腎臓:目的はずばり血中カルシウム濃度の上昇

@骨:血中カルシウム濃度を上昇させるにはcaの貯蔵庫である骨を破壊する必要がある。パラトルモン➡骨芽細胞に働きかけて骨芽細胞膜にRANKリガンドを発現させ、それが破骨細胞のRANKに結合し、分化増殖を促し、破骨細胞が骨吸収を促す。ヒドロキシアパタイト結晶Ca5(OH)(PO4)3が溶出し、カルシウムが血中に入ってくる。

@腎臓
その1:近位尿細管でリンと重炭酸イオン(HCO3-)の再吸収を抑制。つまりリンを追い出す方向に作用。
➡パラトルモンは骨吸収でカルシウム、リンの血中濃度を上げるが、これらが過剰になると異所性活性化を引き起こすのでそれを防ぐ。
また、HCO3-の再吸収を抑制すれば血液はアシドーシスに傾くので陰イオン化したアルブミンが減り、カルシウムイオンの割合が高くなる。
その2:近位上皮細胞に働き、ビタミンDのc1水酸化酵素の働きをupする。よって活性型ビタミン1-25(OH)-Dが増産される。
その3:活性型ビタミンDとともに遠位尿細管に作用してカルシウムの再吸収を促す。



☆活性型ビタミンD
腸管からのカルシウムとリンの吸収を促進する。
遠位尿細管におけるカルシウムの再吸収を促進する。
骨に対しては骨吸収、骨形成を促し骨のリモデリングに貢献。

☆カルシトニン

甲状腺の傍濾胞細胞(C細胞)から分泌される。
血中のカルシウム濃度上昇を感知して減少させようとする。

*人に限らず陸上生物ではカルシウムを上昇させるホルモンが、海生生物では血中カルシウムを低下させるホルモンが発達している。
海中の場合、カルシウムが豊富にあるので余分な分は捨てる方向に働いているのに対し、陸上の場合はカルシウムは大変貴重なので血中のカルシウム濃度が上がるように努力しているのである。


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副腎皮質

ホルモン生産器官である副腎はホルモンを血中に分泌する必要があるため、血行に富んでいる。
下横隔膜動脈の枝である上副腎動脈、大動脈から直接分岐した中副腎動脈、腎動脈の枝である下副腎動脈に支配されている。

外側から順に球状層、束状層、網状層という。
球状層:電解質コルチコイド
束状層:糖質コルチコイド
網状層:副腎アンドロゲン

ステロイドとはステロイド核を持った物質の総称。

これにいろいろと側鎖がつくことによって様々な物質が作られるが、その代表的な物としてコレステロール、胆汁酸、副腎皮質ホルモン、性腺ホルモンなどがある。

副腎皮質ホルモンはいずれもステロイド核を持つが、炭素数21と19の2種類がある。C21ステロイドは糖などに関する代謝作用とナトリウムなどに関する代謝作用を併せ持つ。前者に特化している物を糖質コルチコイド、後者の物を鉱質コルチコイドという。

【大事】
生体内での糖質コルチコイドの完成品=コルチゾール、電解質コルチコイドの完成品=アルドステロン


また、C19ステロイドは17位にケト基があるので、17ケトステロイドと呼ばれる。また17ケトステロイドは男性ホルモン作用があるので副腎アンドロゲンと呼ばれる。また、精巣で分泌される17ケトステロイドはテストステロンと呼ばれ、男性ホルモンの完成品である。よって副腎アンドロゲンは男性では脇役であるが、精巣のない女性では主役となる。


*1:DOCはアルドステロンの1/30の電解質コルチコイド活性を持つ。
*2:17ヒドロキシプロゲステロンは21OHラーゼ欠損症の新生児マススクリーニング検査が実施される。

■ステロイドホルモンの作用

☆糖質コルチコイドの作用

生体内における副腎皮質ホルモンはいずれも糖質コルチコイド、電解質コルチコイド両方の活性を持っている。コルチゾールが糖質コルチコイドと呼ばれるのはつまり糖質コルチコイド作用が電解質コルチコイド作用よりも強いという事である。
それでは作用列挙

・糖新生:タンパク質を糖に変える=グリコーゲンとして蓄積。長期服用は筋萎縮をもたらす。
・末梢での糖利用抑制=血糖値上昇
・水利尿=水の排泄:ADHに拮抗し、AQP2の発現を抑制する。
・電解質コルチコイドとしての作用(Na再吸収、K、Hの分泌)
・抗炎症作用(白血球数は増えるが遊走しない)
・骨形成不足と骨質劣化

☆電解質コルチコイドの作用

標的細胞内の電解質コルチコイド受容体(MR)は様々な場所に発現しているが、最も重要なのは集合間の主細胞にあるMRである。
主細胞に作用したアルドステロンは間質側にあるNa-K-ATPaseを活性化させ、ポンプをぐるぐると回転させる。すると主細胞内に濃度勾配が生じ、集合管腔側に存在するNa-kチャネルが開く。ここを通ってnaが細胞内に流入し、kが管腔内にでていく。なお、このnaチャネルはアミロライドによって阻害されるのでアミロライド感受性ナトリウムチャネルと呼ばれている。主細胞にnaが入るがclは取り込まないので電荷的に偏りが生じる。すると、これを打ち消すために間在細胞がH+ポンプを通じて管腔内にH+を送り出す。


☆副腎アンドロゲンの作用

副腎アンドロゲンは男性化作用を持つが、男性では清掃からテストステロンが分泌されるため、その役割は副次的である。
女性にとってはメインの男性ホルモンで、体毛の維持やタンパクの同化に貢献する。

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副腎髄質

副腎髄質は副腎の中央部に位置する器官であり、その細胞は重クロム酸カリウムによって黄褐色に染まるのでクロム親和性細胞または褐色細胞と呼ばれる。
副腎髄質細胞の約80%はアドレナリン、約20%はノルアドレナリンを分泌する。
実質的に【軸索を失った交感神経節後神経細胞】といえる。どういうことかというと、ノルアドレナリンというのは交感神経の節後神経が効果器に放出する物質であったが、そのノルアドレナリンを分泌する副腎髄質細胞というのは節後神経と同じ機能をっ持っていて、不要になった軸索を切り離したのではないかと考える事が出来る。

(カテコールアミンとは)
カテコールアミンはカテコール核にアミノ基を持った側鎖が結合した物質であるが、生体内に存在するカテコールアミンはドパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンの3種類である。

(カテコールアミンの作られ方、ドーパ)

カテコールアミンの材料はチロシンで、チロシンにOH基が結合するとドーパになる。ドーパに脱炭酸酵素が作用してCOOHがはずれるとドパミン、ドパミンにOH基がくっつくとノルアドレナリンが出来る。そしてノルアドレナリンにCH3基が結合した物質がアドレナリンである。

ノルアドレナリンをアドレリンにする酵素をPNMTというが、これは副腎髄質にしか存在しない。また、PNMTが活性を発揮するには大量の糖質コルチコイドが必要である。(だが皮質を還流した血液は続いて髄質に入るので大丈夫)。

(アドレナリンとノルアドレナリンの違い)

アドレナリンは副腎髄質の専売特許であるが、交感神経の節後神経終末から作用が類似したノルアドレナリンが分泌されるので、アドレナリンがなくても生存可能。


(交感神経受容体α、β、D)
アドレナリンとノルアドレナリンの受容体は胸痛であるが、前者はα1受容体、α2受容体。後者はβ1受容体、β2受容体、β3受容体に更に分かれる。そしてドパミンはD1~D5という専用の受容体を持ち、主に中秋神経に発現している。


α1受容体はGsタンパク、α2受容体はGiタンパク。
α1受容体は効果器官の細胞膜に存在し、例えば血圧上昇、散瞳、排尿抑制を引き起こす。
α2受容体は中枢神経シナプス全部の神経終末に存在し、カテコールアミンが結合すると、神経終末からのNA分泌は変えて減少する。つまり、α2はα1のブレーキとも言える。

β1は心臓に存在し、心拍数増加、親近収縮力増強+脂肪分解
β3も脂肪分解

β2は多岐にわたり、血管拡張、気管支拡張、グリコーゲン分解などがその代表例。