つねぴーblog

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ルンバールの前に頭部CTを取らないといけない状況

ルンバールの前に頭部CTを取らないといけない状況

 

発熱に加えて項部硬直など髄膜刺激徴候があれば髄膜炎を疑って髄液検査をすることになるが、ルンバールは脳圧亢進状態で施行すると脳ヘルニアを起こすため禁忌とされている。

 

脳圧亢進は古典的には眼底鏡でうっ血乳頭を見ることで判断していたが、CT・MRIなどの普及した現在において一般医が眼底鏡で脳圧亢進の有無を評価するのは現実的ではなく、画像検査によって脳圧亢進状態を推測するのが通常である。

ただ、髄膜炎、特に細菌性髄膜炎は一刻も早く診断して治療を開始しないといけないので原則的には髄液穿刺を優先する。教科書的には、次の状況では髄液穿刺の前に頭部CTを施行するとされている。

【髄液検査の前に頭部CTを行ったほうが良い状況】

・高齢者(直近で頭部CTを取ってて問題なければ話は別)

・中枢神経疾患の既往

・一週間以内の痙攣の既往←中枢性の器質的疾患が疑われる(≒頭蓋内圧亢進が疑われる)

・免疫不全状態(←感染を起こしうるから)

・神経学的所見(意識障害、動眼神経麻痺、視野異常、顔面神経麻痺、上下肢の偏位、言語障害)←巣症状

・ショックバイタル、呼吸不全←常識的に側臥位で髄液を取っている場合ではない。

 

・CTを施行してその結果をどう解釈したら良いか。

頭蓋内圧亢進の原因としては頭蓋内血腫、脳出血、脳腫瘍、水頭症などである。これらを疑う所見がCT上認められれば頭蓋内圧亢進が疑われるのでルンバールは行わない。頭蓋内圧亢進状態でルンバールを施行すると脳ヘルニアを起こして致死的な状態となるため禁忌。

もし、CTの前に髄液穿刺が行われない場合は血液培養を2セット採取して抗生剤治療を開始してからCTを取る。CT施行を理由に治療開始を遅らせてはならず、時間単位での対応が求められる。

 

参考:レジデントのための感染症診療マニュアル参照