つねぴーblog

元「とある研修医の雑記帳」。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

めまいの性状を問診で聞く意味

めまいの訴えには様々なタイプが有る。

回転性:天井が回るようなめまい

失神性:気が遠くなるようなめまい

浮動性:ふわふわと浮くようなめまい

などなど

 

めまいを主訴にくる患者には「どのようなめまいですか?」と問診されることが多い。教科書的にはBPPVなどの末梢性めまいでは回転性めまいを訴える患者が多く、脳卒中などの中枢性めまいでは浮遊性のめまいを訴える方が多いと言われているからであり診断の際の判断材料になる。

 

が、あくまで教科書的な話であり実際には患者の訴えがそこまでクリアカットに分類されるとは限らず判断に困ることも少なくない。

 

とある論文によると

*1

回転性めまい、失神感、平衡障害、めまい感の4つの分類において62%は1つの区分に分類できず、52%の患者はめまいの性状の回答が2回目の問診時に変わったとの報告がある。(救急外来を受診した872人の患者を対象)

 

よって実際の診療ではめまいの性状を参考程度に聞くことはあってもそれを元に鑑別を絞っていくのは中々難しいことなのかもしれない。が、例えば「気を失うようなめまい」であれば頭でも耳でもなく心臓だったり貧血だったりするかもしれないのでちゃんと訴えを聞くことは大事なのであるが。

 

少なくともあいまいあな主訴を誘導尋問して「天井がぐるぐるするような」などと都合の良いように解釈してしまわないように気をつけたい所。

*1:Imprecision in patient reports of dizziness symptom quality: a cross-sectional study conducted in an acute care setting. - PubMed - NCBI