伝染性単核球症の患者はとにかくしんどそう
EBウィルスによる伝染性単核球症の3徴は発熱、咽頭痛、リンパ節腫脹。
それに加えて頭痛や筋肉痛、咳、鼻水なども呈することがある。
臨床症状的には普通の風邪(ウィルス性上気道炎)にかなり似ているが、症状はより長期化し、また肝機能障害も呈するため風邪との鑑別は重要である(もし抗菌薬でも処方されていたら薬疹にもなりうる)
血液検査をすればALT上昇(約80%の頻度)、リンパ球の上昇(WBCのうち50%以上)などを認めれば診断は容易である。が、そもそも普通の風邪の場合は採血をしないで診断がなされることが多い。
伝染性単核球症患者が倦怠感を呈する頻度は普通の風邪に比べてかなり高い。
とある論文によれば*1
伝染性単核球症の9〜10割の患者が全身倦怠感を訴えると報告されている。「臨床症状的には風邪っぽいけどちょっと普通の人よりしんどそう」というような患者にはリンパ節腫脹などが明らかでなくても採血で伝染性単核球症を拾い上げることが出来るかもしれない。