PTE(肺血栓塞栓症)の診断基準の有名所として wells criteriaがある。
【wells criteria】
以下7項目のスコアを合計する。4点以上でPTEを疑い、4点未満であればPTEは否定的。
スライド参照:http://www.kameda.com/pr/pulmonary_medicine/modified_wells_criteria.html
wells criteriaは項目の点数がバラバラで、更に『PTEが他の鑑別診断よりも濃厚』というなんとも主観的で曖昧な項目がある(しかも点数が3点と高い)ことから診断基準としては客観性に欠ける。
それに代わる診断基準としてRevised Geneva Scoreが有能なのでここで紹介。
【Revised Geneva Score】
以下の表の8項目の合計スコアを求める。左のoriginalでは5点以下で否定的、6点以上で疑う。右の簡易版では2点以下で否定的、3点以上で疑う。
http://bp.api.bmj.com/best-practice/monograph/116/diagnosis/criteria.html?locale=ja
簡易版(simplified)は項目がほとんど1点に揃えられているので計算しやすく救急外来向きの診断基準。
一応日本人向けに日本語にしておきます。
【2点以下で否定的、3点以上で疑う】
・下肢深部静脈拍動を伴う痛みと浮腫→1点
・PTEもしくはDVTの既往→1点
・心拍数75−94bpm→1点,心拍数95以上→2点
・一側の下肢痛→1点
・一ヶ月以内の手術・骨折→1点
・血痰→1点
・活動性の癌→1点
・65歳以上→1点