喘息に診断基準はないという話
気管支喘息には所謂診断基準は存在せず、問診、既往歴、呼吸機能検査、抗原検査から総合的に判断しなければならない。故に喘息の診断は難しい。
診断基準はないが、診断の目安はガイドラインに記載されている。(GINA criteria)
1,発作性の呼吸困難、喘鳴、胸部違和感、夜間や早朝の咳を繰り返す
2,可逆性の気流制限
(呼吸機能検査で変動が見られる、気管支拡張薬による気道可逆性試験が陽性など)
3、気道過敏性の亢進
(メサコリンやヒスタミンなどによる気道過敏性試験で1秒率がベースよりも20%以上低下)
4,アトピー素因の存在
5、気道炎症の存在
6、他の疾患の否定
◯6項目のうち何項目を満たしたら喘息と診断できるというものではない。
6番目の「他疾患の否定」という項目があるので類似した症状を呈する疾患の除外は必須である(例:COPD、心不全、気管支拡張症、気管支炎に伴う喘鳴、感染後咳嗽、気管支閉塞病変、過換気症候群など)
◯また、症状を繰り返すということも喘息の特徴として重要なので、救急外来ではじめて喘鳴が出始めたなんていう患者が来た場合は安易に喘息疑いとするのは罪深い。
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追記します。。