頸椎レントゲンの見方
頸部外傷などにより頸椎損傷が疑われる場合、頸椎レントゲンを取る。
基本的に3方向(側面、正面、開口位)で撮影、不十分な場合は頸椎CTを追加する。
頚椎骨折で最も多い部位は第二頸椎(約25%)、そして第6頸椎、第7頸椎が続く。
頸椎レントゲン読影のABCD
A:alignment
4つのラインがなめらかかを確認する(番号は下のイラストに対応)。これらのラインが滑らかでなく、段差が認められれば頚椎損傷を疑う。
1、椎体前面ライン
2、椎体後面ライン
4、脊柱管後面ライン
5、棘突起基部ライン
画像引用:http://toshinkyo.gr.jp/s/semina6.htm
B:Bone(個々の骨の輪郭を追い、明らかな骨折がないかチェック)
椎体
棘突起
椎弓
椎弓根
【脊椎の解剖】
C:Cartilage(軟骨)
・椎体の前面の高さと後面の高さの差が3mm以上あれば異常
・隣り合う椎体同士が11度以上の角度で並んでいたら異常
D:Distance of Soft tissue(軟部組織の距離)
・環椎ー歯突起前面距離(ADI)が成人で3mm以上、小児で5mm以上で異常
【ADIに関してイラスト的説明】
【レントゲンでのADIの位置】
画像参照:C1 Vertebral (Jefferson) Fractures - General Review
・棘突起間の開き:異常に開いてないか
・椎体前面と軟部組織間距離:C2-C4レベルで7mm以下、C6レベルで22mm以下が正常(小児ではC2-4で7mm以下、C6レベルで14mm以下が正常)上のレントゲン写真のPre-Vertebral Soft Tissueに該当する距離
また追記、更新します。