つねぴーblog

元とある研修医の雑記帳。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

アキレス腱反射の見方とその意義(+動画)

アキレス腱反射亢進と減弱の原因

 

アキレス腱反射とは…アキレス腱を軽く叩打することにより足が底屈するという腱反射のひとつ。アキレス腱反射は、脊髄から分枝したS1およびS2神経により起こる。

 

アキレス腱反射減弱・消失の原因:

アキレス腱反射を叩打することによって本来収縮するはずの下腿三頭筋が障害されている場合、あるいは反射を形成している反射弓の経路が障害されている場合(坐骨神経の障害もしくはS1レベルの脊髄病変)はアキレス腱反射は減弱ないしは消失することがある。アキレス腱反射の反射弓は体の中で最も長い単シナプス反射であるので、その途中で障害されやすい。その原因としては筋炎、神経炎や糖尿病による末梢神経障害など。しかし、高齢者であれば健常者でも減弱していることがすくなくなく、むしろ正常に反射が認められればそれが病的な亢進を意味していることも考えなければならない。

 

アキレス腱反射亢進の原因:

上位運動ニューロンは下位運動ニューロンを抑制しているので、上位運動ニューロンが損傷するとブレーキが効かなくなり反射は亢進することになる。原因としては脊髄損傷や筋萎縮性側索硬化症など。

 

 

アキレス腱反射の方法と動画紹介

 

臥位での検査

患者の片脚を下の画像のように軽く外転、膝も屈曲させた状態で反対側の脚の上にのせる。そして足の裏を持ち、足関節を背屈させてハンマーでアキレス腱の中央部を叩打する。臥位は入院患者で簡単に実施できるが健常人でも反射が出現しないことがあるので注意。

 

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A Practical Guide to Clinical Medicine

 

膝立位での検査

ベッドや椅子の上で膝立ちしてもらい両足が宙に浮くようにする。患者の背部・腰部はまっすぐにし、両手を壁につけ、肘関節も伸ばす。足関節の力を抜くように伝え、検者が足底を軽く押し、アキレス腱をやや進展させ、ハンマーで腱の中央部を叩打する。臥位よりも膝立位の方がアキレス腱反射が認められやすい。

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画像引用:http://www.onomichi-hospital.jp/subject/detail_about.php?id=52

 

*増強法について

膝立位でもアキレス腱反射が認められない場合は増強法を試みる。膝立位で更に両手で強く拳を握らせた状態で腱を叩打する。これで反射が認められなければ”アキレス腱反射の消失”であり、増強法で初めて腱反射が認められれば”アキレス腱反射の減弱”である

 

 

実演動画(英語)


Achilles Reflex